Appleの展開する事業の中で、季節変動なく年間20%以上の成長を遂げているのがサービス部門だ。2017年第3四半期決算では72億6,600万ドルを売上げ、前期比3%増、前年同期比22%増という結果だった。既に米国の大企業の指標でもあるFortune 100以内の売上規模を誇り、Appleは2020年までにサービス部門のセールスを倍増させる計画を立てている。このサービス部門の好調さを支えるのは、App Storeの成長にほかならない。

2017年第3四半期決算では72億6,600万ドルという売上を記録

アプリのトレンド分析で知られるApp Annieのレポートによると、2017年第2四半期、Android向けアプリを配信するGoogle Playでのダウンロード数は、iOS向けApp Storeよりも135%多く、この差は前年同期の105%よりも開いているという。GoogleはAndroidのアクティブユーザー数を20億人と発表しており、アプリダウンロード数も昨年から20%延びている。10年間で12億台のiPhoneを販売したに過ぎないAppleを大きく上回るユーザーを獲得しているのだ。

しかしアプリ販売や課金などを総合した売上金額は、App StoreがGoogle Playより95%多く、35%の成長を遂げているという。その差は前年から5ポイント開いており、App Storeがよりコンスタントな成長を遂げていることを物語る。

一元的だったTVの体験をどう変えるかがカギとなる

AppleはiOS 11で、機械学習や拡張現実(AR)などの機能を追加し、アプリ体験に新たな「軸」とトレンドを与えようとしている。Tim Cook CEOはかねてからARについて言及しており、2017年第3四半期決算のカンファレンスコールでも、「ゲームや教育以外にも、幅広く活用されること」に期待を寄せている。