登場する新型iPhoneは3モデル

毎年秋の風物詩となりつつある「iPhone新製品」の発表だが、今年はどのようなiPhoneや関連製品が出てくるのだろうか。9月第3週開催が見込まれる恒例のiPhone発表スペシャルイベントの予測と合わせ、今後1年のiPhone購入に関する傾向と対策をまとめてみた。

***

現在、9月に発表されるiPhoneは、現行の「4.7インチ版(iPhone 7)」「5.5インチ版(iPhone 7 Plus)」の後継2モデルに加え、有機EL (OLED)ディスプレイを採用した完全に新型のモデルの計3モデルが有力となっている。Appleの次期製品でのレポートに定評のあるKGI SecuritiesのアナリストMing-Chi Kuo氏は7月初旬、同時点で考え得る3モデルの概要について報告している。前者2モデルについては順当なアップグレード版に相当し、SoCを次期主力版の「A11」へと換装するなど、引き続きiPhoneを利用したいという買い換え層に響く強化内容だ。一方で後者OLEDモデルについては、外観を含め機能が一新された完全に新規ラインとなる。今年2017年は初代iPhoneが登場した2007年から数えて10年の節目にあたり、新型iPhoneについても「10周年記念モデル」のような表現が散見されるが、実質的にこのOLEDモデルが「10周年記念モデル」に相当する製品だと考えられる。

現行のiPhone 7シリーズ

OLEDモデルは「5.8インチ」のディスプレイを採用することで(Kuo氏のレポートでは「5.2インチ」の可能性にも触れている)、歴代iPhoneでは最大サイズの端末になると予想されているが、これはディスプレイサイズの話であり、実際の本体サイズはディスプレイの大きさに比べて若干小型になるのではないかと考えられている。OLED採用のメリットとして、ディスプレイのガラス面のエッジを丸める「曲面ガラス」を組み合わせ、ディスプレイの表示面を本体フレームのギリギリまで拡大できる「ベゼルレス」デザインが可能となり、iPhoneもまたこの特徴を最大限に活かしたデザインを採用することになるからだ。具体的には、SamsungがGalaxy S8でホームボタンを廃してほぼ全面がディスプレイという端末を実現したように、OLED版iPhoneもまたホームボタンを廃して似たようなコンセプトを踏襲する。このあたりの事情は以前にもレポートしているが、各所「iPhone 8」に関連した画像のリークが大量に出回り始めており、こちらをご覧いただくのがいいと思う。