ZMPは8月1日、MATLAB/Simulinkによるシミュレーションに対応した実車1/10スケールロボットカーの販売を開始した。同製品は、実車1/10スケールの自動運転技術開発用プラットフォーム「RoboCar 1/10 2016」と最新ソフトウェア「RoboCar 1/10 MATLAB コネクション 2017」から構成される。

実車の1/10スケールの自動運転技術開発用プラットフォーム「RoboCar 1/10 2016」

RoboCar 1/10 2016は、周囲環境を把握するセンサを搭載した実車の1/10スケールの自動運転技術開発プラットフォームであり、自動運転や運転支援技術の研究開発、自律移動を題材とした研究・社員研修などで用いられる。

一方の、RoboCar 1/10 MATLAB コネクション 2017は、MATLAB/SimulinkとRoboCar 1/10 2016を接続するためのライブラリと、経路設計するための車両モデルを用意。MATLAB/SimulinkプログラムからRoboCar 1/10 2016を制御することで、MATLAB/Simulink上での経路設計やシミュレーション確認、実機との比較が可能となる。

例えば、自動駐車や車線変更、障害物回避などの自動走行の研究開発の場合、目標の位置と向きにしたがって最適な(ハンドル操作がスムーズかつ横Gの少ない)経路を算出し、車両二輪モデルを用いてMATLAB/Simulinkにより操舵角の推定を行う。この操舵角に基づきMATLAB/Simukink上でのシミュレーションを行うことができ、計画した経路とシミュレーション結果との比較や、その差異に基づく経路制御が可能となる。

センサ値取得イメージ

Simulinkモデル

また、同じMATLAB/SimulinkプログラムによりRoboCar 1/10の実機の動作が可能なため、シミュレーションおよび実環境でのセンサデータを用いた実験を効率的に行えるという。

なお、価格は、RoboCar 1/10 2016 + MATLABコネクション2017が124万円(アカデミック版は112万円)。すでにRoboCar 1/10 2016を持っているユーザー向けの、RoboCar 1/10 MATLAB コネクション 2017は20万円となっている。いずれも税別。