アバナードは7月25日、人工知能(AI)やロボティクス、拡張ワークフォースなどを活用した業務の自動化に関する企業実態調査を8カ国で実施し、結果を発表した。これによると、日本の企業経営に携わる大多数のビジネスリーダー(93%)は、5年以内にAIを活用したインテリジェント・オートメーションを導入しなければ、各業界でトップになることはできないと考えていることが判明したという。

調査対象は800人のビジネスリーダー(400人の経営陣、および、400人のIT導入責任者)、3000人の消費者(ドイツ、米国、英国にて各1000人)、調査期間は5月~6月、調査方法はオンラインリサーチ、調査地域は米国、英国、オーストラリア、カナダ、イタリア、ドイツ、日本、スウェーデン、調査はウェイクフィールド・リサーチが担当した。

日本に限定してみると、ビジネスリーダーの93%が5年以内にインテリジェント・オートメーションの導入をしなければ業界でのリーダーとなることはできないと回答し、日本を除く7カ国平均では85%のため、日本の数値が全体の数値を上回る結果となった。

「Feed Terminal」の機能概要

さらに、日本のビジネスリーダーは今後5年間で経営陣がAIなど新しいテクノロジーについて理解することは、戦略、販売、マーケティングといった専門性を深めていくことよりも重要だと考えているという。彼らの考える今後5年間で経営幹部にとって重要となる資質として、インテリジェント・オートメーションや、そのほかのAI技術を駆使して人をリードする力(45%)、技術的な変化に対応できる戦略的なビジョン(44%)、顧客や従業員が期待するデジタル倫理への理解(41%)の3点を挙げている。

「Feed Terminal」の機能概要

また、特に金融業(62%)、ヘルスケア(38%)、および航空産業(31%)がインテリジェント・オートメーションやその他のAI関連テクノロジーの恩恵を受けるであろうと回答している。

「Feed Terminal」の機能概要

今回の調査結果から、ビジネスリーダーにはAIが優位な世界の到来を受け入れ、新しい技術を導入・活用していくことが求められている。加えて、世界のビジネスリーダーの60%は、従来の営業やマーケティングに関する専門知識より、AIをはじめとした革新的なテクノロジーへの理解と、それらを活用することで拡がる新しい働き方(53%)の管理が、重要になると考えているという。