日本貿易振興機構(ジェトロ)が、「2016年 主要国の自動車生産・販売動向」を 発表した。同レポートは国際自動車工業会(OICA)の統計を基にしたもので、7月13日に公開された。

同資料によると、2016年の自動車販売台数(新車登録・販売台数)は前年比4.7%増の9,386万台、生産台数は同4.5%増の9,498万台となったという。

中国が販売・生産ともに1位

自動車販売・生産台数の伸びは、前年はともに1%台だったが、2016年は4%台に回復した。背景には、世界最大の自動車市場である中国が大きく伸長したことがあるという。

販売・生産台数を国別にみると、中国は販売が同13.7%増の2,803万台、生産が同14.5%増の2,812万台と、ともに1位を獲得。前年比はどちらも2桁の伸びを記録した。

2位は米国。販売は過去最多の1,787万台となったものの、前年比は0.1%にとどまった。生産は同0.8%増の1,220万台だった。

3位の日本は、販売が同1.5%減の497万台、生産が同0.8%減の920万台。2015年4月の軽自動車増税に伴う駆け込み需要の反動が長期化したことなどが影響した。

4位はドイツで、販売は同4.8%増の371万台と順調に伸びたものの、生産は同0.5%増の606万台にとどまった。同国自動車市場の約2割を占めるフォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題が響いたと考えられる。

5位はインドで、販売が同7.1%増の367万台、生産が同7.9%増の449万台。小型スポーツ用多目的車(SUV)を中心とした新モデルの発売や、安価な燃料費などが需要を喚起したという。