三菱電機は、プロジェクター用半導体レーザーの新製品として、メニスカスレンズを内蔵した、発光波長638nmでパルス駆動光出力2.5Wの赤色高出力半導体レーザー「ML562H84」を9月1日に発売することを発表した。価格は1万円(税抜)。

レンズ付き638nm赤色高出力半導体レーザー「ML562H84」

このたび発売される「ML562H84」は、レンズ形状の片側が凹で片側が凸の凹凸レンズである「メニスカスレンズ」を内蔵した、レンズ付き638nm赤色高出力半導体レーザー。同社によれば、業界で初めてのことだという。

独自設計のメニスカスレンズ内蔵により、レーザー光の広がりを同社の従来品(ML562G84)と比べて約700分の1に低減し、平行光化を実現したとのこと。これにより外付けのコリメートレンズが不要となり、プロジェクターの光学設計の簡素化や光学機器の小型化・低コスト化に貢献する。

また、レーザー光の利用効率98%以上を達成し、レンズ内蔵でも従来品と同じパルス駆動光出力2.5Wを実現するほか、視感度の高い波長638nmとパルス駆動光出力2.5Wにより、レーザーダイオード1個あたり約120ルーメン相当の光源の構成が可能となっている。さらに、放熱性の高い大型のφ9.0mm TO-CANパッケージにより、パルス駆動光出力2.5Wを0~45℃の動作温度範囲で実現するとした。