米BoxとMicrosoftは6月27日(現地時間)、パートナーシップを拡充し、企業顧客向けにAzureを活用したBoxのクラウド・コンテンツ・マネジメントを提供することを発表した。BoxはAzureを戦略的パブリッククラウドとして利用する予定で、両社はBox with Azureの共同販売への取り組みを含め、市場開拓に向けた共同投資を行う。また、今回のパートナーシップ拡充により、Azureの人工知能および機械学習機能とBoxのクラウド・コンテンツ・マネジメント・プラットフォームの統合を可能としている。

両社では今回の協業の拡充により、Box with Azureとしてグローバルに展開する企業に対し、Boxのクラウド・コンテンツ・マネジメント・プラットフォームや、Box Governanceなどの拡張機能を購入し、Azure上にBoxのコンテンツを保存することを選択できるようになるという。

また、Boxのクラウド・コンテンツ・マネジメント・ソリューションの機能を強化するために、AzureのCognitive Serviceとの統合を検討する。統合の中には、メタデータの作成や高度な検索機能の強化のために自然言語処理を利用する、映像インデキシングといった高度なコンテンツ処理技術などが含まれる。メディアやエンターテインメント業界の顧客は同技術を活用することで、関連性のあるコンテンツを検索し、Boxコンテンツに合った提案ができるとしている。

さらに、地域内でのデータストレージを可能にすることにより、企業におけるデータ主権にまつわる問題への対処を支援するBox Zonesは現在、8カ国で提供されている。BoxはAzureのグローバルな展開を足掛かりに、徐々にBox Zonesの提供地域を拡大するとともに、ローカルストレージにおいて選択肢と柔軟性を顧客に提供していく。なお、BoxとAzureによる新サービスは2017年後半に提供を予定し、価格および販売地域については今後発表する方針だ。