セールスフォース・ドットコムは6月13日、Salesforce Marketing Cloudの機能を拡張するため、データ管理プラットフォーム(DMP)「Salesforce DMP」を国内提供開始した。

「Salesforce DMP」は、米Salesforceが2016年に米Krux Digitalより買収した製品(旧Krux)。Marketing Cloudに「Salesforce DMP」が加わることで、対象とする顧客のセグメンテーション機能やターゲティング機能が拡張される。

米Salesforce CEO of Salesforce DMPのトム・チャベス氏

元Krux CEOで、現在、米Salesforce CEO of Salesforce DMPのトム・チャベス氏は、Kruxを創業した2010年を振り返り、「われわれは、Kruxでコンシューマデータファブリックをつくろうとしていた。それには、信頼が一番大事な条件で、セキュリティトラストを前面に出し、信頼を得ながらデータを扱おうとしていた。その後、KruxはSalesforce DMPになった。これは製品をより大きくするためだ。Salesforceでは中心にいるのは顧客だが、Kruxも同じ信念をもっている」と語った。

同氏は、DMPで何が実現できるかについて、「あらゆるデータを集め、1つにまとめ、セグメンテーションンしていくことだ」と説明。

DMPで実現できること

Salesforce DMPの機能として、「プランニング」「アクティベーション」「パーソナライゼーション」「オプティマイゼーション」「インサイト」の5つを紹介した。

Salesforce DMPが提供する機能

プランニングは、顧客行動や行動文脈、購買データを掛け合わせ、顧客プロファイルを構築することで、オーディエンスの情報を得て、絞って、洗練させていくこと。

アクティベーションは、インテリジェンスを使って、ターゲットにリーチしていくこと。パーソナライゼーションは、データを使って送信するメッセージをパーソナライズしていくこと。オプティマイゼーションは、反応をリアルタイムで見て、広告配信量を顧客単位で調整すること。そして、インサイトは、適切なメッセージは何か、適切なメディアは何か、適切ナタイミングはいつかなど、成果を図ることだという。

Salesforce DMPのセグメンテーションサマリ画面

条件を指定して、オーディエンスをセグメンテーションするためのセグメンビルダー画面

そして、今後の製品の方向性については、これまでの既知の顧客管理だけでなく、カスタマーデータプラットフォームを構築し、AIを使ってデータのパイプラインを作っていくとした。

今後のSalesforce DMPの方向性