Appleは今年9月に正式版をリリースするMac向け最新OS、macOS High Sierraを開発者向けに披露した。最も大きなニュースは、すでにiOSで標準とされているファイルシステム、Apple File Systemを標準とすることだ。

ファイルシステムとして、フロッピーディスク時代からのものが、フラッシュストレージ時代へとシフトするところが大きなインパクトとなっているが、ファイル操作の大幅な高速化を見込むことができる。加えて、写真、ビデオのファイルフォーマットを変更し、これまでの半分のディスク容量で保存できるようにした。

また、前述の通り、Metal 2、Metal for VRといったグラフィックスエンジンの強化に注力しており、機械学習のAPIも開発者が利用できるようにした。ハードウェアとソフトウェアの連携を設計する中で、Macならではの優位性を醸成している様子がうかがえる。

macOS High Sierraへのアップグレードは無料であり、様々な面での高速化と、VRなどの新たな活用方法の拡大といった道筋をつけられる。今回発表されたMacの製品群の完成は、新OS配信の時、と言っても過言ではないだろう。