Appleの2017年第2四半期決算では、iPhoneの販売台数微減、売上高微増、iPadの引き続きの低迷、堅調なMac、サービス部門の成長持続というハイライトで振り返ることができる。マーケット別では、中国市場の低迷以外は、日本の5%、欧米の10~11%、アジア太平洋地域の20%成長と、良い数字が並んだ。その中で、Appleは、決算書の中で今まで、さほどクローズアップされることがなかった「その他の製品」部門について触れた点が印象に残った。

その他の製品には、Apple Watch、Apple TV、AirPodsやBeatsといったオーディオ製品、ケース類などが含まれる。iPad Pro向けのApple Pencilなども、このカテゴリに属する製品だ。このカテゴリの現状と将来について、今回は見ていこう。

Apple Watch Series 2

その他のプロダクトの中で、最も力を入れている製品はApple Watchだ。Appleは2014年9月に発表し、2015年4月に発売したこのデバイスは2016年9月にバージョンアップされ、Apple Watch Series 2として発売された。

2017年第2四半期は、前年同期と比較して、倍以上の成長を遂げたと報告している。Apple Watchは、iPhoneユーザーからの更なる売上を期待できるだけでなく、Apple製品のイメージ作りにも重要な役割を果たしている。

発売当初は合金の作り方からこだわった18金ゴールドのApple Watch Editionを投入し、100~200万円という価格に驚かされた人も多かっただろう。現在ゴールド素材のApple Watchは用意されておらず、Editionモデルは白いセラミックとして販売されている。

Apple WatchのアルミニウムモデルはiPhoneやMacBook、iPad Proと同じカラーリングを揃えてあり、異なる製品の色を合わせて楽しむことができるようになっている。ちなみにiPhone 7は、ジェットブラックやPRODUCT(RED) Special Editionが追加されており、Apple Watchとのカラーマッチングが崩れている。ジェットブラックこそ、ステンレススチールモデルのスペースブラックと合わせられるが、赤いApple Watchの登場も待たれる。

また、季節ごとに刷新する新色アクセサリでは、Apple Watchのバンドが主役のような存在となっている。身につける製品として、コーディネートの核とも言える役割を担う。「Apple製品を着こなす」という感覚を先導しているApple Watchは、イメージの面でも重要なプロダクトだ。