後半は、「Google Assistant」「Google Home」「Googleフォト」「YouTube」「Android」「Daydream」が、それぞれ新しい機能やサービス、今年リリースする予定の製品を紹介し、いくつかのデモを披露した。
AIを活用するサービスを最初に並べ、Androidは最後から2番目という登壇順にこれからのAI優先に対するGoogleの本気ぶりが伝わってくる。同社は、AIを用いてデジタルアシスタントを提供するGoogle Assistantをあらゆるところに浸透させようとしている。そのためにGoogle AssistantのiOSアプリを提供し、多言語対応を進め、サードパーティの開発者やメーカーのサポートに積極的だ。
最後に、TensorFlowを用いて独学でメモグラムの診断を改善するソリューションに取り組むシカゴ在住の高校生を追ったビデオを流した。また、能力を活かせる仕事を探す求職者と、優れた人材を求めている求人企業をGoogleプラットフォームを用いて効果的に結びつける「Google for Jobs」を紹介した。米国において、数週間中にGoogle検索で利用できるようになる。
AIのチャンスを全ての開発者にもたらし、AIの恩恵を全ての人に広げるというGoogleは「Don't be evil」をモットーとしたGoogleである。しかし、見方を変えると、かつて世界中の情報を整理すると宣言し、あらゆる人がネットの情報にアクセスできるようにした同社は、そこから巨大な広告ビジネスを作り上げた。AI優先の時代にGoogleは広告ではなく、クラウドサービスを販売する。Forresterによると、パブリッククラウド市場は2020年には1,910億ドルの規模に成長する。現状、クラウドプラットフォームでGoogleはAmazonやMicrosoftを追っている。だが、レースはまだ始まったばかりだ。機会学習とAIの先端的な技術と環境が、これからのクラウドプラットフォームの差別化要因になるというのがGoogleの見通しである。