5月10日から開催されているJapan IT WEEK 春 2017。今年も数多くの最先端技術が披露されるこのビッグイベントは、大勢のビジネスパースンの熱気で溢れかえっていた。GMOインターネットグループのブースをレポートしよう。

GMOインターネット ブース

GMOインターネットグループのブースで展示されていたのは、企業向けクラウド「Z.com Cloud」と販売課金プラットフォームとなる「KaKing(カキング)」だ。

「Kaking(カキング)」

販売課金プラットフォーム「KaKing(カキング)」は、企業向けクラウドサービス「Z.com Cloud」の一つのサービスで契約管理、顧客管理、商品管理、決済管理や月額・従量などの課金システムを一括提供するSaaS型クラウドで、従来の型の「売り切り」型から従量・継続課金(サブスクリプション型課金)などさまざまな課金システムに幅広く対応する。言わば「売る」ための仕組みをオールインワンで提供しようとするものだ。

GMOペイメントゲートウェイと連携したコンビニやクレジット、キャリア決済や口座振替、デジタルウォレットなどの決済システムはもちろん、契約管理から顧客管理に直観的で使いやすいダッシュボードを備える。同サービスは、GMOインターネットでも活用されており、クラウド、ホスティング、ドメイン、SSLなどの各種サービスの販売管理でも活躍しているという。現在テスト環境で運用されており、6月末にはリリースが予定されている。

「Z.com Cloud」(公式サイト)

インターネットの魅力は無数のユーザーに対面ではなくともサービスを提供できるところにある。課金システムが煩雑であっては、せっかくのサービスや製品を考え出したスタートアップ企業もスピーディーな展開を図れない。インターネットの魅力をビジネスに生かせられなくなってしまう。"最小限のリソースで最大限の収益を実現させるプラットフォーム"には、多くのスタートアップ企業が大きくビジネスを拡大できる可能性を感じる。もちろん、スタートアップに限らず新たなビジネスを考えたい企業にも多様な課金システムとシンプルな運用は魅力的だろう。

同サービスも含まれるクラウドサービス「Z.com Cloud」は最新の環境を広範に備え、パブリッククラウドから専有環境で利用できるプライベートクラウドホスティングに運用監視まで、スモールスタートからスケールアウトできる企業向けクラウドプラットフォームだ。分散型アプリケーション(DApp)を構築できるPaaS型サービス「Z.com Cloudブロックチェーン」もβ版で展開している。最新の技術もクラウドで利用可能なプラットフォームだ。

また、展示品で目を引いたのが、GMOクラウドの「panocloud VR(パノクラウドVR)」サービスだ。360度パノラマビューツアーのVRコンテンツを簡易かつ低価格で導入できるというものだ。どのくらい簡単かといえば、"画像のアップロード"、"設定"、"公開"の3ステップだけでVRコンテンツの作成から公開までができてしまうのだという。

「panocloud VR(パノクラウドVR)」

コンテンツは、ハコスコなどのVRゴーグルやPC、スマホ、タブレットなどマルチデバイスに対応、VRコンテンツのツアー、シーンごとにGoogle Analyticsで分析することができる。「panocloud VR(パノクラウドVR)」については、小規模なWeb制作会社などで高い評価を得ているとのこと。ブースでは、「panocloud VR(パノクラウドVR)」をデモ用の簡易VR機器を使って体験できた。クラウドで手軽にはじめられるVRは確かに需要がありそうだと思った。

ブースでは、「panocloud VR(パノクラウドVR)」をデモ用の簡易VR機器を使って体験できた