Microsoftは10日(現地時間)に開催した開発者向けカンファレンス「Build 2017」で、Microsoft Azureによるデータベース環境の強化を発表した。

まず、PostgreSQLおよびMySQLのサポートや、SQL ServerからAzure SQL Databaseへの移行をサポートする「Azure Database Migration Service」を新たにサポート。そして、グローバルに分散したマルチモデルデータベースサービス「Azure Cosmos DB」を発表した。

Azure Cosmos DBがサポートするデータモデルおよびAPI

Azure Cosmos DBは、任意の地域に渡って高いスループットや低レイテンシー、SLA( service level agreements/サービス品質保証)を保持する、データベース構造に依存しないサービスである。

Microsoftは導入事例として、複数地域で1日あたり100兆トランザクションを実現できるとアピール。また、同社はAzure Cosmos DBによって、需要に基づいたスループットとストレージの拡張や、高い応答性とミッションクリティカルなアプリケーション構築、データベース構造/インデックス管理などの負担から開発者を解放すると説明している。

データベースエンジンはDocumentDB SQLやMongoDBをAPI経由で利用可能。また、プレビュー版だがAzure TablesやGremlinも現時点でサポートしている。Azure Cosmos DBは、Bingなどに代表されるクラウドサービス用内部ツール「Project Florence」をスタート地点とし、2010年に開発が始まった。

Azure Cosmos DBが備える4つの特徴

阿久津良和(Cactus)