仕事をリタイアした老後生活には、お金の心配事がつきもの。特に、老後は現役時代に比べて病気やケガが多くなり、医療費もかさむ傾向にあります。収入の限られる老後に不安を残さないよう、今のうちからしっかりと考えておきたいですね。そこで今回は、老後にかかる医療費はどのくらいなのか、また、その負担を軽減させる制度や医療費に備える方法についてまとめてみました。

老後の医療費、どのくらいかかる?

老後の医療費はいくらかかる?

健康に気を付けていても、年齢を重ねるごとに、病気・ケガのリスクは高くなっていくもの。それに伴い、医療サービスを受ける機会も増えていきます。

厚生労働省「平成26年 患者調査の概況」によると、年齢別の受療率(人口10万対)は、60~64歳が入院1,064人、外来(通院)6,514人。65歳~69歳が入院1,350人、外来8,309人、70~74歳が入院1,820人、外来1万778人となっています。高齢になるほど医療機関にかかる割合が高く、また入院よりも外来の方が多いことがわかります。

では、老後の医療費はどのくらいでしょうか。厚生労働省「平成26年度 国民医療費の概況」によると、人口一人当たりの国民医療費(年間)は、15~44歳が11万6,600円、45~64歳が27万8,300円です。65歳以上になると、72万4,400円と跳ね上がります。さらに、70歳以上が81万6,800円、75歳以上が90万7,300円と、医療費はどんどん高くなります。健康状態には個人差があるものの、老後には若い頃より医療費がかさむ可能性があると言えるでしょう。

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