Appleは3月21日にアナウンスした新しいiOS向けビデオアプリ「Clips」を4月4日にリリースした。

このアプリは、「手軽に楽しいビデオを作成できる」をコンセプトとしている。これまでのiOS標準の「カメラ」アプリでの撮影や、映像作成アプリ「iMovie」での編集とは全く異なる体験をもたらしてくれるはずだ。

ダウンロード初日、早速短いビデオを作ってみた。作成にかかった時間は1分以内だ。こうしたスピード感で動画を作れるツールは、大きなインパクトを与えることになるだろう。ぜひ皆さんも、試してみて頂きたい。

Apple #Clips のサンプル動画

Clipsでの動画撮影と編集の体験は、これまでのものとは異なっている。撮影と編集の境目がなくなった、と表現したら良いのだろうか。アプリを起ち上げて新しいビデオを作成しようとすると、カメラが起動し、中央に大きな録画ボタンが現れる。基本的には、この録画ボタンを押している間、映像が記録され、1つのプロジェクトに素材となるクリップを撮りためていくという仕組みになっている。ちなみに撮影できる映像の画面の比率は正方形のみだ。

iMovieで動画編集を行う際は、撮影済みの写真やビデオを編集ウインドウに追加しながら作業を進めるが、Clipsでは、撮影済みで保存してあるビデオであっても、録画ボタンを押しながら追加していくのだ。これは、タイトル画像などを追加する場合でも同様だ。

今までのビデオ編集アプリに慣れている人にとっては、操作感が異なるということもあって、扱いにくいアプリと感じる人も少なくなくないようではある。他方、SnapchatやInstagramなど、ビデオを撮ってすぐ共有したり、ほぼ編集せずデコレーションだけ施すスタイルで動画を公開している人には、簡単かつ自由度が高いツールとして受け止められているという印象がある。

これまでの動画編集の体験と、Clipsの印象は正反対とも言え、非常に面白いインターフェイスを備えているアプリだと感じた。