確かな演技力と、独特の雰囲気をまとい活躍する俳優・桐山漣。現在放送中のテレビ東京系ドラマ『コードネームミラージュ』(毎週金曜25:23~)では、警察内特殊部隊K13のトップエージェント・ミラージュを演じる。

同作では森山真一という名を持ちながら、過去の作戦で脳の一部を損傷し、一部の感情と記憶を失った代わりに人並み外れた身体能力が覚醒した……という設定だ。寡黙な殺し屋という、なかなか日常生活では接することのできないキャラクターだが、桐山の存在感が説得力になり、初回から話題を呼んでいる。今回は桐山に、同作に挑む心境について話を聞いた。

■桐山漣
1985年2月2日、神奈川県出身。2009年『仮面ライダーW』でドラマ初主演。主な出演作にドラマ『空飛ぶ広報室』(13)、『傘をもたない蟻たちは』(16)、映画『RUN60』(11)、『吉祥寺の朝日奈くん』(11)、『L・DK』(14)、『呪怨—ザ・ファイナル—』(15)、『新宿スワンII』(17)などがある。 撮影:WATAROCK(西田航)

スタイリッシュで、日本にないような作品に

――今回の作品で主演に決まった時の気持ちを教えてください。

特殊工作員、殺し屋ということなんですけど、最新CGを駆使した本格的なアクションドラマなので、自分のソロアクションに相当説得力を持たせないといけない。きちんと準備しないとダメだなと思ったので、1か月前くらいから、アクション監督のもとで毎日みっちりと基礎から鍛えてもらいました。

何作かアクション作品をやったことはあるのですが、今回はイチからのスタート。準備をさせてもらえたので、手応えを感じながら撮影ができています。

――キャスト陣もかなり大物が集まっていますよね。

豪華だな、と感謝しています。でも、お芝居でなかなか絡むことがなくて、今のところ、だいたい撮影では1人なんですよ。本当に寂しかったです。無口なキャラクターなので、マイクもつける機会が少なく、音声部さんとの絡みもない(笑)。

要(潤)さんや佐野(ひなこ)さんも1人のシーンが多く、皆さん黙々とカメラと向き合うことが多いと思うので、それぞれが孤独で寂しいんだ、違うところで頑張っているんだなと思って撮影に臨んでいます。

――拝見しましたが、テレビで見ないくらいのスタイリッシュな作品で、ちょっと映画っぽい雰囲気もありますよね。

僕らも、意識しています。深夜にやっているアクションドラマという括りではなく、海外ドラマのようなテイストで、画質も映画っぽく。CGも最新の技術を駆使して作ってくださっているので、ただの”アクションドラマ”という見方ができないような、夢と可能性に満ちた作品だと思います。

――結構バンバン人も殺していって、かなり大人な作品だなと思いました。

そうですね(笑)。役的にも感情が少なく無口でしゃべらないで、黙々と任務を遂行しているんですが、3話から登場した萩原聖人さんとのシーンはミラージュが心を開いている状態になります。そういったギャップも、見どころの一つなんです。物語のテイストがダークですから、肩の力を抜ける、息抜きのシーンもぜひ観ていただきたいです。