NOKは、横浜国立大学大学院工学研究院 加藤龍研究室との共同研究「筋電義手の筋電位検出の安定化に関する研究」を開始したことを発表した。研究期間は2018年2月28日まで。

筋電義手(出所:NOKニュースリリース※PDF)

「筋電義手」は、モーターを動かすためのスイッチとして、表面筋電位(体表面で測定できる筋電位)を使い、その出力量やパターンによって動作や制御を行う。筋電位の読み取りには、皮膚に接した電極を通じて「筋電センサー」が読み取り、表面筋電位の信号特徴があらかじめ登録された手指動作との特徴と一致すると、筋電義手が動作する構造になっている。

同社は、医療分野などに向けた「生体信号用ゴム電極」の提案を従来から行っており、この研究は生体信号用ゴム電極を筋電センサーに活用するための応用研究となる。生体信号用ゴム電極は導電性のゴムを用いた電極で、脳波、眼電位、筋電位、心電位などの生体信号を測定できる。

今回、配合技術等の開発によって従来のドライ電極では実現が難しかったノイズ低減、早期安定化、親水化の特性を付与したことで、生体信号を測定しにくい乾燥肌における測定機能が改善したということだ。

生体信号用ゴム電極(出所:NOKニュースリリース※PDF)

さまざまな形状に成形可能(出所:NOKニュースリリース※PDF)