ウイングアーク1stは4月11日、BIツールとしての機能強化に加え多数の新機能を搭載した情報利用ダッシュボードの最新版「MotionBoard Ver.5.7」を5月17日に発売すると発表した。提供形態はクラウド・サービスとパッケージ製品をラインナップから選択でき、クラウド・サービスの価格は月額3万円(10ID、税別)から、パッケージ製品の価格は200万円(10ユーザー、同)から。

ダッシュボードの例

新製品は「リアルタイムアラート」の搭載、地図表現の強化、階層ツリー表示、管理図分析の強化、「MotionBoard View」の搭載、統計解析向けのプログラミング言語であるRとの連携、ストリーミング再生への対応といった特徴を備える。

リアルタイムアラートは、センサーや業務で発生する多様なデータを監視し、リアルタイムに通知する。ダッシュボードごとに秒単位でチェックし、設定した閾(しきい)値を超えたタイミングでメール通知・プログラム連動などの処理を自動実行でき、担当者が常にダッシュボードを確認する必要はないという。

地図表現については、従来から提供していたOpenStreetMap/MapFan/Mapionに加え、新たにESRI(ArcGIS)およびMapboxを標準で搭載した。これにより、航空写真・地形など豊富なパターンで高精細な地図を、グローバル・レベルで利用できるとしている。

階層ツリー表示に関しては、ビジネス上で発生するデータを、階層ツリー表現で容易にダッシュボードへ表示可能にしたことに加え、枝葉の項目から、その項目を利用している親項目を逆に調べることも可能だという。

管理図分析では、JIS規格(JIS Z 9021)に準拠した連続上昇・下降や、管理線を閾値にした8種類のアラートを設定可能とし、現場に合わせた任意の値も設定できるほか、管理線の表現を強化した。

MotionBoard Viewは、複数の異なるデータソースを1つのデータソースとして結合する機能。分散したシステムの分析を実現する上で必要な、複数データソースの統合を実装しやすくなるとしている。

オープンソース・フリーソフトウェアの統計解析向けのプログラミング言語であるRとの連携では、これまで事前処理やほかのシステムで処理する必要があった高度な分析や計算を、MotionBoard上で表現可能になったという。

ストリーミング再生への対応では、RTMPを利用したストリーミングによる動画再生を可能とし、リアルタイムアラートのメール通知で受け取った後、現場の状況を監視カメラなどでリアルタイムに確認できるとしている。