日経BPコンサルティングは3月24日、2017年で17回目を迎えるというブランド価値評価調査である「ブランド・ジャパン2017」の結果をまとめ、調査報告書を発行した。これによると、BtoB編ではトヨタ自動車が6年連続で首位を守った。

同調査は同社が2016年11月から12月にかけて実施したもので、回答者数は約5万5000人。

この調査は、「コンシューマー市場(BtoC)編」と、「ビジネス市場(BtoB)編」の2つの調査で構成し、ランキングを計算する質問項目も、個々のブランドについて尋ねる主要な設問は例年と同じものを用い、総合力を算出する際の基本的な計算方法も、例年と同様の手順で行っている。なお、有意抽出であるインターネット調査の結果を補正するために、傾向スコア重み付け法を施したという。

コンシューマー市場(BtoC)編では、消費者に対して、消費行動上のブランドのポジショニングを明らかにする設問への回答を求め、調査対象ブランドは、企業ブランド(企業名・グループ名)と製品・サービスブランド、合計1,000ブランド。

ビジネス市場(BtoB)編は、有職者に対して、ビジネスパーソンとしての立場からブランドのポジショニングを明らかにする設問への回答を求め、調査対象ブランドは企業ブランド(一部、事業含む)のみ500ブランド。

BtoC編の総合力ランキングでは、偏差値で92.8ポイントを獲得したアニメーション制作のスタジオジブリが11年ぶりに首位を獲得した。

スタジオジブリの4因子スコア(偏差値)

スタジオジブリは、新作映画「レッドタートル ある島の物語」の公開に先駆け、2016年8月に「スタジオジブリ総選挙」をレッドタートルのWebサイト上で実施。その結果、「千と千尋の神隠し」が最も票を集め、1週間限定の上映を全国5都市で行った。また、スタジオジブリの設立から新作までの30年間の歩みと、ジブリの作品作りに対する本気度を伝える博覧会・展示会を全国5都市で開催した。

こうしたファン参加型の施策が、総合力を構成する1要素である「フレンドリー」の向上に寄与したと同社は見ている。

もう一方の強みである「アウトスタンディング」では首位を獲得した。オリジナル・アニメーション映画カテゴリの草分けでありオーソリティでもあるスタジオジブリだが、差別性や個性を表すアウトスタンディングの高評価から、このカテゴリに対する強い紐付き、いわばブランド・レレバンス(関連性)が非常に高いと同社は分析する。

また、同ブランドの顔である宮崎駿氏が11月に放送したNHKの特別番組に出演し、最新の動画制作に関する討論で話題となるなど、作り手の意思を感じさせるコミュニケーションがアウトスタンディングの向上に寄与したという。

総合力ランキングでは、2位にYouTubeが、3位にアマゾンが入った。

このほか、カップヌードルが調査開始以来初めてトップ5入りして第5位となり、続く第6位にはその提供企業である日清食品がランク入りした。7位には、前回の第68位から大きく躍進したヒートテックが3年ぶりのトップ10入りを果たした。

BtoB編の総合ランキングでは例年上位10ブランドの順位変動は少ないというが、今回は半数が入れ替わった。

前回からトップ10に残ったブランドは、6年連続首位のトヨタ自動車のほか、本田技研工業、ソニー。Apple、パナソニックといった製造業の5ブランドだった。

新たにトップ10に入ったブランドは、アマゾン、セブン-イレブン、ヤマト運輸、サッポロビール、アサヒビールといった業界の変革をリードする企業。これらから、「ホンモノ感・本気度」という言葉があてはまると同社は推測する。

今回のランキング上位企業は、独自性と作り手の熱意を感じさせるイノベーティブな商品・サービスを提供し、親しみや懐かしさを覚えるファン参加型のコミュニケーション施策などを通して、ブランドらしさを上手に伝えているという。

これは、ブランド作りにおいて品質の向上に加えてオンライン/オフラインの施策を組み合わせ、世の中の目を惹くコミュニケーションを継続して取り組んできた結果と言えるのではないかと同社は見ている。

BtoC編総合力ランキング 上位30ブランド

BtoB編総合力ランキング 上位30ブランド