NXP Semiconductorsは、FD-SOI(完全空乏型SOI)技術を採用することで、低消費電力を実現したアプリケーション・プロセッサ「i.MX 7ULP」を発表した。

同製品は、FD-SOIと独自のマルチ完全独立ドメイン・アーキテクチャを組み合わせることでディープスリープ・サスペンド消費電力を前世代の低消費電力i.MX 7製品比で1/17の低減となる15μW未満としたほか、リアルタイム・ドメインでのダイナミック電力効率を50%向上させることを可能にしたという。

さらに、Vivanteの2個のGPU(低消費電力シングル・シェダー搭載GC7000 NanoUltra 3D GPUと、2Dグラフィック向けGC320 Composition Processing Core)を搭載しており、IoTとウェアラブル市場向けに堅牢性の高い低消費電力グラフィック機能の提供が可能だという。

また、同FD-SOIプロセスは、Samsung Electronicsの28FDSで、Samsungでは、今後、RFと組み込み不揮発性メモリ(eNVM)ソリューションを実装することで、28FDS技術を差別化された低消費電力シングル・プラットフォームへ進化させる計画だとしている。

なお、同プロセッサファミリは現在、特定顧客に向けてサンプル出荷を開始しているとのことで、量産前サンプルのより広範な提供は2017年第3四半期に開始される予定だという。

「i.MX 7ULP」の適用イメージ