法人向けの延長サポート版(ESR)Firefox

バージョン51のレビューの際にもふれたが、2017年にはいくつかの機能のサポートが停止される。具体的には、次の3つである。

  • Flash以外のNPAPIプラグインのサポート終了
  • 従来型アドオンのサポート終了とWebExtensionsへの移行
  • Windows XPおよびVistaのサポート終了

2017年3月には、Flash以外のNPAPIプラグインのサポート終了とWindows XPおよびVistaのサポート終了となる。NPAPIプラグインであるが、すでにJavaやSliverlightなどは使用していないユーザーも多いと思う。それぞれの提供ベンダーよりサポート停止や廃止のアナウンスが行われているので、大きな問題はないだろう。

唯一、例外となるのがFlashプラグインである。しかし、こちらもFirefox以外の主要ブラウザも含め、段階的な無効化、さらに標準で無効化が進んでいる。2016年8月にリリースしたFirefox 48では、段階的な無効化が実施されている。このバージョンでは、広告用にユーザーをトラッキングする目的で使われるFinger PrintやSuper Cookieとして利用されるFlashが無効化された。今後は、図6のように起動を行うには、ユーザーの明示的なクリックが必要になるだろう(実際には異なる可能性もあり)。

図6 Flashコンテンツの起動確認例

Windows XPは2014年4月にサポート終了済みであり、Vistaは2017年4月にMicrosoftのサポートが終了する。当然ながら、サポートのないOSを使い続けるのは、リスクのほうが大きい。Mozillaでは、セキュリティの更新を2017年9月まで提供する予定である(新機能の更新はない)。この猶予期間で、移行を考えるべきであろう

そして、もっとも影響が大きいと思われるのが、アドオンのWebExtensionsへの移行であろう。2017年11月に予定されるFirefox 57で従来のアドオンが動作しなくなる。多くのアドオンは、WebExtensionへの移行を表明しているが、すでに開発の終わったアドオンなどが問題となるだろう。

このような状態で対策となるのが、法人向けの延長サポート版(ESR)の利用である。Firefox 52のリリースと同時にESRの新バージョンがリリースされる。ESR版では、セキュリティ更新は行われるが、新機能の実装は行われない。つまり、上述のサポート停止による問題を回避することができる。

図7 ESR版のリリーススケジュール(Mozilla JapanのWebページより引用)

予定では、2018年の中頃までサポートが行われる。つまり、あと1年はNPAPIプラグインや従来型アドオンを使い続けることができる。ダウンロードは、法人版の紹介ページから行う。

こちらでは、近日のうちに52がダウンロードできるようになる(図5のように、FTPサイトでは可能)。通常版(Firefox 51.0.1)への上書きインストールも可能である。

図9 上書きインストール

[更新]をクリックする。以降、セキュリティアップデートのみが行われる。

図10 Firefox 52 ESR版

しかし、2018年には、かならず従来型アドオンなどが使えなくなる日がやってくる。その点は忘れずにおきたい。