これは「風物詩」なのか、単なる「季節商品」に過ぎないのか―。日本マクドナルドが春の恒例として今年も発売した「てりたま」のことだ。秋の「月見バーガー」や冬の「グラコロ」など、特定の季節に紐付いた人気商品でも知られるマックだが、てりたまは“春の定番”という空席を埋められるのだろうか。

今年も登場した「てりたま」

3つの要素でハットトリックを達成したてりたま

「マックぅー!」と元気いっぱいに絶叫する川平慈英さん。同氏が宣伝部長兼応援団長を務めるマックの春の新商品発表会「元気だしてりたま」が2017年3月2日に開催された。

発売となったのは、20年を超える歴史を持つ「てりたま」や朝マックに加わる「てりたまマフィン」などの商品。その中で、目を引いたのはマック史上最長のベーコンが入る「ギガベーコンてりたま」だ。このハンバーガーを川平さんは、「パワフルエッグ=不動のワントップ」、「ハッスルてりやきソース=すがすがしいコクの完璧なソース」、「エナジーギガベーコン=はみだす美味しさ」の3つが合わさり、「完璧なハットトリック」を達成した商品だと熱く語った。

てりたまの応援団長に就任した川平慈英さん(右側)。発表会に駆けつけた鈴木奈々さんは、“政治経済の勉強”で忙しいそうで登場時は疲れた様子だったが、てりたまを食べると普段どおりの元気さを取り戻していた

史上最大のベーコンには工夫の余地も

ギガベーコンてりたまを口に入れた瞬間、てりたまソースのいつもの味・香りが飛び込んできた。そして広がる安心感。定番の魅力といのは、実はこの安心感なのかも知れない。一方で少し残念に感じたのは、史上最大のベーコンだ。バンズからはみ出す大きさゆえ半分に折り畳んであるのだが、パッケージを開けたときに縦に展開しているか、横に挟んであるかにより、食べた時の感じが変化してしまう。

ベーコンの向きにより印象も変わる

注文を受けてから焼き上げるバンズは、具材の味わいとたっぷりディップされたてりやきソースをしっかりと受け止める仕上がり。ベーコンの焼き加減は軽めで存在感は十分ながら、主張しすぎない味わいだと感じた。

てりたまのプロモーションには、最近はマックで定番の取り組みとなっているTwitterとの連動企画が用意された。日替わりで公開されるwebムービー「川平慈英のてりたま講座」動画をリツイートすることで、マックカードや「てりたま先行販売券」がもらえるという。

マック史上最大のベーコンにより、今年のてりたまは一味違うと感じさせる部分はあるが、気になるのは、同商品が季節の「風物詩」となりきれているかどうかだ。