キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は3月6日、汎用データフォーマット変換ソフトウェア「EDI-Master TRAN for ANYs」の最新版を4月3日から発売すると発表した。

EDI-Master TRAN for ANYsは2001年に発売を開始した汎用データフォーマット変換ソフトウェア。企業間で交換されるEDIデータを社内システムに連携させるためのフォーマット変換や、社内外の異なるシステム、アプリケーション間のデータ連携も実現できる。

また、CSV・テキストファイル・データベースなど多様なフォーマットを相互変換することを可能とし、EDIにおける取引先とのデータ変換や自社システム間でのデータ連携に用いることで、システム連携時のインタフェース改修を最小限に抑えることが可能。

さらに、フォーマット変換に加え、文字コード変換や四則演算、データ置換、丸めなどの特殊処理も標準で搭載。複数ファイルの同時変換や1ファイルから複数ファイルへの分割にも対応しており、既存システムから新システムへのデータ移行ツールとしても活用することができるという。稼働環境はWindowsだが、今後はLinuxやUNIXへの対応も検討している。

最新版では、ユーザーインタフェースを刷新し、要望の多かった機能を重点に機能強化を図った。「新規作成ウィザード」ではウィザードに従うことで、入出力ファイルレイアウトのテンプレートを作成し、外部データ貼り付け機能と合わせることにより、ファイルレイアウトを作成することが可能。

トップ画面のイメージ

「外部データ貼り付け」については、項目名、バイト数、属性の3項目について、入出力ファイルレイアウト資料(Excel)から項目の貼り付けができるほか、「一括マッピング」に関しては複数の入出力項目の紐づけ(マッピング)を、ボタン一つで行うことができ、同名と順番の2パターンでマッピングを可能としている。「ループマッピング」は階層の異なるレイアウト間の変換定義を、ドラック&ドロップで設定できる。

マッピング画面のイメージ

保守サービスはヘルプデスク、サポート情報再疎、専用機器の無償修理・代替機貸出、紛失・破損時のマスタCD提供、バージョンアップサービス、通信テストサービスを備える。なお、購入を検討している顧客に向けて、製品と同一機能を有した評価版を1カ月間の期間で貸し出しの申し込みができ、利用中の質問・相談に対しては専任スタッフによる技術サポートを実施する。

これらの機能強化により、設定時間を従来のバージョンと比較し、最大1/3に短縮することを可能とした。最新版により、EDIシステムの連携だけでなく、SIerおよび情報システム部門で利用するフォーマット変換ツールとしての活用を推進し、ターゲットとする市場は従来からの製造、流通に加え、金融を想定している。同社では「EDI-Master」を中核とするEDIソリューション関連事業で2020年までに年間売上高25億円を目指す。