三菱電機は、同社の産業用ロボット「MELFA」の新シリーズとして、組立・加工などの用途においてさらに高度な自動化を実現し、生産性向上に貢献する「MELFA FRシリーズ」全266機種を、3月31日に発売する。価格はオープン。

三菱電機産業用ロボット「MELFA FRシリーズ」

「MELFA FRシリーズ」は、基本性能の向上や知能化技術の進化、そしてFA技術とIT技術を活用し開発・生産・保守の全般にわたるトータルコストを削減するソリューションである「e-F@ctory」対応により、生産性向上を実現させる産業用ロボット。

専用ASICを採用したコントローラーにより、ロボットの制御性能や処理能力が向上しているほか、力覚センサの制御周期の短縮化など知能化技術の進化により、高度な作業の自動化を実現している。さらに、知能化を支えるさまざまな支援機能により、生産ラインの設計・立ち上げなどを簡易化するという。

また、汎用シーケンサ「MELSEC iQ-R」とのマルチCPU構成により、同社のiQ Platform対応FA製品(汎用シーケンサ、表示器、汎用サーボ等)との連携が強化されたほか、開発効率化や生産設備のタクトタイムの短縮によりTCO(Total Cost of Ownership)も削減。さらに、産業用オープンフィールドネットワーク「CC-Link IE Field」対応により、同社FA製品との連携およびITシステムとのシームレスな接続を実現している。

このほか「MELFA FRシリーズ」は、多様な安全監視機能(位置・速度)の設定により、要望に応じた安全システムを容易に構築できるうえ、ロボットコントローラーだけで安全ロジックを編集・設定でき、システムコストの削減に貢献するとしている。ただし、人協働用途への対応はユーザーによるリスクアセスメントが必要となる。

なお、「MELFA FRシリーズ」は、RV-FR(L)152機種(2~20kg可搬 6軸)、RH-FRH 108機種(3~20kg可搬4軸・床置き型)、RH-3FRHR 6機種(3kg可搬4軸・天吊型)がラインナップされる。発売日は3月31日で価格はオープン。販売目標は年間1万台。