凸版印刷は2月27日、過去のエネルギー使用データが分からなくても家庭のエネルギー消費量を推定し、電力・ガス・灯油を組み合わせた最適なエネルギープランを顧客に提案できるエネルギー事業者用サービスを開発したと発表した。

新旧の電気・ガスエネルギー事業者や、灯油取扱事業者に向け、2017年4月より本格的な提供を開始する。同社によれば、電力・ガス・灯油の3エネルギーを組み合わせて家庭エネルギーの最適化を推定できる総合診断サービスの提供は、このサービスが国内初だという。

新サービスは、凸版印刷と早稲田環境研究所、早稲田大学大学院 環境・エネルギー研究科 小野田弘士研究室の3者で、2012年から研究・開発するエネルギー消費量推定法「REEDA(リーダ)」を活用するもの。具体的には、過去のエネルギー使用データが分からなくても、家族構成や生活行動を組み合わせることで家庭のエネルギー消費状況を推定できるサービス。凸版印刷が独自開発したアルゴリズムを元に、過去のエネルギー使用データがなくても、家族構成などの属性情報をもとに、エネルギー消費量を簡単に推定。電力・ガス・灯油を組み合わせ最適化したエネルギープランを提案できるという。

属性データからエネルギー消費量を推計

その値から電気・ガス・灯油を組み合わせた最適プランを提案できる

推定結果は、Webサイト、タブレット、ダイレクトメールなどに展開でき、事業者はエネルギー使用状況を分かりやすく提示し、それに応じた省エネアドバイスやオススメの家電情報などを届けるレポート発行、節電などの省エネ活動に応じたポイント発行、家庭のライフスタイルに合わせたクーポン配信など、各種キャンペーン施策との連動も可能。

凸版印刷は、本サービスを電力やガス、灯油など既存エネルギー事業者および新規参入企業向けに提供、2020年に関連受注を含め約100億円の売上を目指す。