ジュニパーネットワークスは2月20日、データセンター向けフレームワーク「Juniper Networks Unite Cloud」」(以下、Unite Cloud)を発表した。今回、米国本社から開発・イノベーション(JDI)担当 コーポレートバイスプレジデントのアーメッド・ゲタリ氏が来日し、新製品の説明を行った。

Unite Cloudは、エンタープライズアーキテクチャ「Juniper Networks Unite」の一部分を担い、自動化によるデータセンターの分析と制御を実現する拡張された管理アプリケーション「Junos Space Network Director」と100GBのスイッチング能力を備え、帯域需要の進化に応じて拡張可能な新スイッチ「Juniper Networks QFX5100」、企業のテクノロジーを低リスクで迅速に整備し、シームレスなクラウド導入を支援する新サービス「Juniper Networks Contrail Jumpstart」で構成されている。

「Juniper Networks Unite Cloud」の概要

また、複雑なエンタープライズ環境の構築と管理を支援する、包括的なアーキテクチャである「Unite」を補完するソリューションとなり、すでに発表した「Unite Campus」および「Unite Cloud-Enabled Branch」に続くものとなる。

米Juniper Networks JBI担当 コーポレートバイスプレジデントのアーメッド・ゲタリ氏

冒頭、ゲタリ氏は「クラウドは新しいITであり、レガシーシステムから新しいシステムへの移行は容易ではなく、エンタープライズITはさまざまな段階を経て移行しなければならない。また、既存のアプリと新しいアプリを並存させなければならなく、顧客にとって移行は複雑な作業だが、われわれでは、それをいかにして簡素化・容易にするかということに注力している。2025年にエンタープライズITのワークロードのうち、80%がパブリッククラウドに移行すると予測されており、それまでに企業は限られたIT予算の中で環境維持やセキュリティの確保が求められている」と指摘。

同氏はJuniper Networks Unite Cloudについて「マルチクラウドを管理することで統合できるSelf-Driving Networkを実現するための1つの取り組みとなり、セキュリティ、自動化、分析と機械学習、インテントベースをユーザーに提供する」と語った。

セキュリティでは「すでに発表しているSDSN(Software-Defined Secure Networks)のフレームワークの周辺に構築している。また、SDSNのフレームワークを実行していくための取り組みとして、クラウドアプリ、アクセス、エンドポイントなどの企業と技術アライアンスパートナーシップを締結している。自動化については、われわれのOSやAPIに加え、業界標準、さまざまなベストプラクティスを活用している」と述べた。

同社では、SDSNを先進的な脅威からネットワークを迅速かつ効率的に守り、統合化された脅威に関するインテリジェンスにより検出するほか、ファイアウォールやスイッチ、サードパーティ製品、ルータなどの各機器に合わせてポリシーを適用でき、物理・仮想デバイスにも一貫した防御とオープンでプログラマブルな環境において対策を行うことが可能な統合されたセキュリティプラットフォームとして位置づけている。今回の新製品は同社のSDSNを享受できるという。

SDSNの概要

自動化の概要

また「分析と機械学習に関しては、ネットワークからは膨大な情報が出るため、それらを識別・理解し、問題に対して解決策を導き出す。ネットワーク上で数百ものパラメーターを手作業でコンフィグレーションするのは不可能に近いため、機械学習を導入し集めた情報を基に、どのようプロビジョニングが最適なのかということを決定する。インテントベースは、『どのように』ではなく、『何を』解決したいのかを定義する。ネットワーク上の作業量は増大なため、エンジニアや運用担当者が定義すれば自動的に設定される仕組みを導入している」とゲタリ氏は説く。

分析と機械学習の概要

インテントベースの概要

スケーラビリティを備えた各製品・サービス

ジュニパーネットワークス シニアプロダクトマーケティングマネージャの塚本広海氏

続いてジュニパーネットワークス シニアプロダクトマーケティングマネージャの塚本広海氏が製品アップデートとして、QFX5110シリーズ、Network Director 3.0、AppFormixについて説明した。

まず同氏は「QFX5110の特徴として、100Gアップリンクを備えているほか、VXLANルーティングのサポート、高いスケーラビリティを有している。これにより、データセンターのさまざまなユースケース、アーキテクチャに対応することが可能だ」と強調した。

塚本氏は、Network Director 3.0とAppFormixに関して「Network Director 3.0は、データセンターネットワークの管理、コントロール、分析、可視化を一元的にGUIベースで実現できる。EVPN/VXLANのサポートのほか、Vmware vRealize Operations管理パックに対応しているため、NSX環境のオーバレイとアンダーレイの相関の分析、可視化やVXLANの可視化にも対応しており、複数のデータセンターの管理を可能としている。AppFormixはリアルタイムにクラウド環境のモニタリング、分析、サービス最適を実現するプラットフォームだ。サポートしている環境はVM、コンテナおよび、プライベート・パブリッククラウド、OpenStackで利用を可能としている」という。

このようにUnite Cloudは、パブリック、プライベート、ハイブリッド、マルチクラウドの環境を管理しつつ、ビジネスニーズの進化に合わせて拡張し、新規のアプリケーション、サービス、テクノロジー導入のサポートに必要な構成要素を提供するとしている。

「Juniper Networks Unite Cloud」ではレガシーシステム、クラウド環境でも基盤の変更は不要だという