CA Technologiesは4月19日、同社が4月から新年度を迎えるにあたり、新たなビジョン、注力するビジネスエリアなど今後の取り組みについて説明する事業戦略説明会を開催した。

CA Technologies 代表取締役社長 反町浩一郎氏は冒頭、「昨年はデジタルトランスフォーメーションのベストパートナーになることに注力してきたが、今後は、部分最適で行われているものをいかに全体最適にしていくかだ。2018年度はさらに飛躍の年にしたい」と挨拶した。

CA Technologies 代表取締役社長 反町浩一郎氏

同社は3月で終了した2017年度は、「デジタルトランスフォーメーション推進に向けた取り組み」「顧客エクスペリエンス向上の取り組みとパートナー販路拡大」「CA Japanの持続可能な成長」の3つのエリアにフォーカスしてきた。

反町氏はこれらの取り組みについて「デジタルトランスフォーメーションへの取り組みが形になってきたのが2017年度であった。パートナーの拡大についても30以上の企業と協業を進めており、今後も取り組んでいく」と成果を強調した。

2017年度のフォーカスエリア

2017年度の実績

これを受け2018年度は、「お客様がデジタルトランスフォーメーションで成功すること」を目標に、「ビジネスインダストリーにフォーカスした取り組み」「人とカルチャーにフォーカスした取り組み」「ソリューションの日本市場における拡充」の3つにフォーカスするという。

2018年度の3つのフォーカスエリア

同氏は、デジタルトランスフォーメーションのビジネスに対する影響度の自社調査をもとに、デジタルトランスフォ-メーションを推進する課題として、アプリのリリースの迅速化、アプリの開発の速度、ユーザーエクスペリエンスの解析が不十分、テストが必要なときに実施できないなどを挙げ、これに対応するために必要になるのは、「モダン・ソフトウェア・ファクトリ」だとした。

モダン・ソフトウェア・ファクトリは、アプリをより早く、高品質で市場に投入する仕組みで、「アジャイル開発」「DevOps」「マイクロサービス」の3つの構成要素を持ち、これらの要素を統合し、一気通貫で提供できる基盤だという。同社は2018年度、このモダン・ソフトウェア・ファクトリをキーワードにソリューションを提供していく。

モダン・ソフトウェア・ファクトリ

「ビジネスインダストリーにフォーカスした取り組み」では、同社と関係が深い顧客であるロイヤルカスタマー、同社製品をまだ使っていない新規顧客、SMBと顧客を3つのタイプに分け、それぞれのセグメントごとの取り組みを行っていくという。

ロイヤルカスタマーには、デジタルトランスフォーメーションの部分最適を全体最適にしていくソリューションを提供。新規顧客にはハイタッチ営業で訴求、SMBはパートナーとの協業によって進めていくという。

とくに金融、製造/自動車、テレコム、サービスのうに4つのインダストリーに注力するという。

カスタマーセグメント別の取り組み

反町氏は「グローバル企業での強みを活かし、さまざまなリファレンスケースをロイヤルカスタマーと新規顧客に訴求し、SMBはセキュリティ、API、プロジェクト管理など、ソリューションをある程度絞って、100%パートナーで提供していく」と語った。

「ソリューションの日本市場における拡充」では、将来、デジタルトランスフォーメーションおいて核となる3つの製品リリース。

2018年度にリリースする3製品

「人とカルチャーにフォーカスした取り組み」では、社員満足度向上の取り組みを拡充するほか、人材力の強化・育成を行うという。

CA Technologies アジア・パシフィック&ジャパン地域 社長兼ゼネラル・マネージャのマーティン・マッケイ氏は、同社の強みについて「CA Technologiesがなぜデジタルトランスフォーメーションをリードしていけるのかといえば、DevOps、アジャイル、セキュリティがあり、顧客のテクノロジーの全体像を見ながらサポートできるからだ。CAには、デジタルトランスフォーメーションをどこからでもスターできる製品スタックがある。End to Endで製品を提供できるのはCAだけだ」と述べた。

CA Technologies アジア・パシフィック&ジャパン地域 社長兼ゼネラル・マネージャのマーティン・マッケイ氏