中国のファーウェイは2月14日(現地時間)、国際物流・郵便大手のドイツポストDHLサプライチェーンと、IoTデバイスとインフラを活用した広範なサプライチェーン・ソリューションを展開することで合意したと発表した。

IoT 分野での協業に合意したファーウェイとドイツポストDHL

両社は今回の合意を受けて、移動体通信をベースとしたIoT技術に焦点を当てた共同イノベーション・プロジェクトを進め、最小限の消費電力で遠隔地にある大量のデバイスとの通信を実現する。接続性が向上することにより、倉庫業務、貨物輸送、ラスト・ワンマイルの配送における重要なデータの提供や可視化が可能となり、より統合された物流バリュー・チェーンを実現できる見込みだという。

具体的には、センサーを利用して、DHLの貨物のトラッキングを行う。通信方式としては、NBIoTが候補にあがっているが、他の通信方式も検討していくという。

また両社は欧州と中国での商用パイロット・プロジェクトなどを通じて、こうしたイノベーションの成果の商用化と販売に向けた取り組みでも協力していく。

DHLサプライチェーンの最高執行責任者兼最高情報責任者であるマルクス・フォス(Markus Voss)氏は、今回の提携について 「コネクテッド・ロジスティクス・ソリューションへの支出額は、 2020年に現在の2倍以上になると期待されており、 DHLをはじめとした多くの物流企業がすでに自社のサプライ・チェーンにおいて、高度な資産追跡から自動運転車による配送などあらゆる面でのIoT活用を模索し始めています。今回の合意を通じて、世界有数のIoTデバイスとネットワーク、さらにはエンドー・ツー・エンドのサプライチェーン管理における知見を融合することで、ファーウェイとDHLの両社はオペレーションやビジネスにおける複雑な課題に対処することができるようになるでしょう」と述べている。