各地で開催される婚活イベント。鉄道事業者においても、たびたびこういったイベントが行われるようになった。2月11日に開催された「SR&東京メトロ Presents 鉄コン大運動会 in 浦和美園 ~恋の終着駅は遠くて近い。~」もそのひとつだ。

埼玉高速鉄道2000系。浦和美園駅で「鉄コン大運動会」が開催された

参加者を歓迎する埼玉高速鉄道キャラクター「たまさぶろう」

埼玉高速鉄道と東京メトロが開催した今回のイベントは、両社に親しみを持ってもらうとともに、「お客様に新たな出会いの場を提供し、交流を図っていただく」ことを目的として企画された。同趣旨のイベントは2014年9月にも行われており、このときは52組のカップルが成立し、そのうち2組が結婚したという。

今回のイベントでは、男性68名・女性67名の計135名が参加した。会場は埼玉高速鉄道浦和美園駅の臨時ホーム。埼玉スタジアムでの試合開催時などに使用されるスペースを特設会場とし、埼玉高速鉄道の車両2000系を休憩スペースとして活用した。この間、列車はすべて1番線からの発車となった。

鉄道にちなんだ競技を楽しむ参加者たち - ノリの良さにも驚き

参加者は「チャージャーズ」「ワンマンズ」「チケッツ」「ホームドアーズ」の4チーム(すべて鉄道にちなんだチーム名)に分かれ、競技に挑むことになった。

開会式では司会の西沢モト氏(元エアロビクス全日本チャンピオン)が会場を盛り上げ、まずは「運命の赤い綱を引き寄せろ! 大綱引き」と銘打った綱引き大会からスタート。参加者の男女は運命の赤い糸で結ばれているから、それを引き寄せるということで綱引きである。

開会式で司会を務めた西沢モト氏

最初の競技は綱引き大会。赤い糸を引け!

仲良く電車ごっこ

参加者に豚汁がふるまわれる

続いて「めざせ浦和美園! 10両編成鉄道ムカデリレー」。10人1組のチームがスタート地点「日吉駅」からスタートし、乗務員の交代する「目黒駅」「赤羽岩淵駅」で次のチームへバトンタッチ。ゴール地点「浦和美園駅」までのコースをリレーして到着時間を競った。その後、昼食休憩。休憩中にはあたたかい豚汁がふるまわれた。

休憩後、最初の競技は「整列乗車にご協力ください。乗り込みチャレンジで乗車率●●●%?」。これは、埼玉高速鉄道2000系の車内に設置した台の上に何人まで乗れるかを競争するというものだ。60秒間で台に乗り、その後10秒間静止して、その状態で何人まで乗ったかによって勝敗が決まる。競技の性質上、男女が密着することで親しみを感じることができるようになっているという。

何人乗れるかな?

服装は大丈夫?

続いて「鉄道障害物競走 ~鉄道員の一日~」。男女ペアとなって制服の早着替えを行い、敬礼。さらにポスターを貼る作業を行い、指差確認。食事はパン食い競走で、その後、制服を脱ぎ、畳んで寝る。これをクリアする時間を競う。ネクタイの結び方や制服の着方・脱ぎ方に戸惑う参加者たちもいた。

最後の競技は「恋の終着駅を駆け抜けろ! かりもの競争」。異性に「お願いします」と声をかけ、二人三脚でゴールをめざす。まずは男性から。女性の側もノリが良く、すぐに応じる。俊足でゴールしたのは陸上部・卓球部経験者という2人。女性から声をかけるバージョンもあり、ますますヒートアップ。参加者全員のノリの良さに驚かされた。

二人三脚で走る!

イベント終了後、連絡先の交換も

最終結果は「ホームドアーズ」が合計123点で優勝。以下、「チャージャーズ」112点、「チケッツ」104点、「ワンマンズ」95点だった。表彰式では、プレゼンターを務めた東京メトロ需要創出・マーケティング部の細越一宏氏が、今回の「鉄コン大運動会」のようなイベントを今後も行う可能性を示唆していた。

イベント終了後には、参加者同士でLINEのアカウントなどを教え合う光景も見られ、「お客様に新たな出会いの場を提供し、交流を図っていただく」との目的は達せられたかのように見えた。前回のイベントでは2組が結婚したというだけに、今回のイベントでは何組が結ばれるか気になるところ。なお、カップルになった場合は東京メトロ・埼玉高速鉄道からプレゼントが贈られるとのことだ。