「中国のジョブズ」との触れ込みで報じられ、日本でも知名度を上げた中国シャオミ。高品質のスマホを格安でネット販売し、販売台数シェアで中国1位、世界3位に躍り出たこともあったが、現在ではファーウェイや新興メーカーを前に苦戦している。そのシャオミが、初めてCESに出展した狙いはどこにあるのだろうか。

スマホからIoTへ拡大するシャオミ

中国市場におけるスマホ販売で一躍有名になったシャオミだが、現在ではスマートホームなどIoT分野にも手を広げ、中国市場以外にもグローバルに展開している。その象徴が、2013年にグーグルから移籍したバイスプレジデントのヒューゴ・バラ氏だ。ラスベガスのCESでもステージに登壇し、米国市場に向けてシャオミの取り組みをアピールした。

シャオミ シニアバイスプレジデントのXiang Wang氏(左)と、ヒューゴ・バラ氏(右)。なお、バラ氏は1月23日付けで同社を退社することを表明した

CES 2017では新製品としてスマートTVの「Mi TV 4」、スマートフォン「Mi MIX」の新色などを発表したが、いずれも中国市場向けになる。中国以外には東南アジアなどに展開しており、米国でもいくつかの製品をオンラインで購入できるものの、中心的な市場は依然として中国だ。

新製品のスマートテレビ「Mi TV 4」

フィリップ・スタルク氏のデザインによる「Mi MIX」。狭額縁で画面が大きく見える

初出展となるCESのブースには最新スマホを始め、スマートTVやノートPC、さらにはドローンや空気清浄機、スマート自転車といったデバイスが並んだ。

個々の製品もユニークな機能を搭載する。三洋電機出身の技術者が手がけたことで話題になったスマート炊飯器の場合、お米のバーコードを読み取って種類を判別し、最適な炊き方を選べるという。

CES 2017のシャオミブース