ケイ・オプティコムは1月23日、クラウド・ソーシングを利用する法人向けの映像通訳サービスである「クラウド通訳」を、有料のトライアル・サービスとして受付開始した。対応言語は、英語・中国語(北京語)・韓国語。価格は、初期費用が10IDまでの場合で1万円(税別)、利用料金は60分プランが5000円(同)。

クラウド通訳の概要

新サービスはクラウド・ソーシングを利用し、専用のコールセンターを持たずにクラウド上でサービスを提供することで、安価な通訳サービスを実現するという。これにより、インバウンド対応の環境整備と在宅での就労機会創出の両面から、地域社会に貢献していくとしている。

同社は、2016年4月に兵庫県の城崎温泉で同サービスの無料トライアルを実施。城崎温泉の外湯や土産店、飲食店などの協力でクラウド通訳を検証した。また、同10月には海外からの参加者が年々増加している大阪マラソンにおいて試験運用を実施し、海外からの参加者が体感している。

これら2回の無料トライアルの評価・反省を踏まえ、今回、有料トライアルとしてサービスを提供開始した。有料トライアルにおける対象地域は日本全国、通訳受付時間は9時から21時まで。なお、初期費用はIDが11以上の場合10IDごとに追加となる。

料金プランには前述の60分プランのほか、月額1万2000円(税別)の使い放題プランを用意し、端末をレンタルする場合の料金は1台あたり同1000円(同)。

有料トライアルに向けた試験導入として、パルコが同サービスを運用し、同社の中で外国人旅行者比率が最も高い札幌PARCOのインフォメーション・デスクおよびテナント店舗において、1月27日から運用を開始する。

同サービスは、うるるBPOおよびFacePeerとの連携により、その場に通訳者がいるようなスムーズな通訳が可能になった。無料トライアル時には英語のみの対応だったが、同サービスでは英語・中国語(北京語)・韓国語の3カ国語に対応することで、より多くの外国人観光客に対して柔軟な対応を実現しているという。

ケイ・オプティコムでは、今回のトライアルで得た対応言語や通訳受付時間などのユーザー・ニーズに対応することで、本格サービスへとつなげていく方針だ。