Appleは、同社が提供するiOS向け音楽制作アプリ「GarageBand」の最新版となるバージョン2.2の提供を開始した。本バージョンではMac用音楽制作ソフト「Logic Pro X」でも搭載されているサンプラー「Alchemy」が音源として追加されたほか、音源やパッチの検索をこれまで以上に簡略化する新しいサウンドブラウザを装備する。価格は600円。新規購入したiOSデバイスユーザーには無料で提供される。

GarageBand

再設計されたサウンドブラウザではこれまでよりも素早くTouch Instrumentの内容を確認できるようになったほか、探しているサウンドも簡単に見つけられるようになった。録音もさらに簡単になり、複数回のテイクからベストの演奏を捉えることができる「マルチテイク録音」では、録音後にそれぞれのテイクを再生して最良のテイクに切り換えられる。

Mac用音楽制作ソフト「Logic Pro X」でも搭載されているサンプラー「Alchemy」が音源として追加。プリセットされている様々なジャンル(EDM、Hip Hop、インディー、ロック、ポップなど)に合うようにAppleがデザインした150以上の多様なサウンドパッチを取り揃えている。Alchemyが搭載するTransform Padを利用すれば、8つのサウンドスナップショットの間をリアルタイムに行き来して音色を変化させ、表現豊かなサウンドをつくりあげることができる。

再設計された「Audio Recorder」も今回のリリースの特長のひとつで、ワンタップで適用できるボーカルエフェクトに加え、ピッチ補正、ディストーション、ディレイなど、ホビーユースを越えた、プロフェッショナルレベルのスタジオエフェクトも装備する。ミックスを細かく操作したいという熟達したユーザー向けの機能として、インタラクティブでグラフィカルな「Visual EQ」やLogic Pro Xでもお馴染みの「Bitcrusher」などを含む、先進的なオーディオプロセッシングツールの新コレクションを追加。また、サードパーティ製のAudio Unitプラグインエフェクトの利用が可能となったので、拡張性の高いクリエイティブなサウンドデザインを目指すことができる。

対応OSはiOS 10.2以降。AlchemyはiPhone 6以降、iPad Pro、iPad Air 2およびiPad mini 4で使用できる。