テレダイン・レクロイ・ジャパンは、パワーエレクトロニクス回路中の高電圧バスにフローティングした微小信号の計測向け光アイソレーション・プローブ「HVFO」の販売を開始したと発表した。

同プローブは、光アイソレーションにより被測定デバイス(DUT)に対して望ましくない負荷効果を低減しつつ計測信号に重畳したノイズ、歪み、リンギング、オーバーシュートおよび過渡応答を低減することを可能としたもの。プローブと共にオシロスコープをフローティングさせる危険なテスト・セットアップの必要性や、他の特性の妥協が必要な特殊な絶縁オシロスコープやデータ捕捉システムへの投資を避けることも可能だという。

また、低い先端容量と高い入力インピーダンスを有しているほか、アンプが光絶縁されているため、チップの小信号ゲート・ドライブ電圧そのものを計測することができ、そのため従来型の高圧差動プローブに比べて約1/100の負荷、高いコモンモード抑圧比(CMRR)によるノイズ除去、低いリード・ループ・インダクタンス、低い減衰比により厳しい環境下においてゲート・ドライブ信号を忠実に再現することができるようになるという。

なお、主な性能は以下のとおり。

  • 帯域幅:60MHz
  • コモンモード電圧定格(光ファイバー・アイソレーション):35kV
  • CMRR:140dB
  • 入力範囲:±1Vから±40V(選択したアッテネータ・チップによる)
  • 入力インピーダンス:1MΩ/34pF(1Xチップ)、5MΩ/26 pF(5Xチップ)、10MΩ/22pF(20Xチップ)、10MΩ/22pF(40Xチップ)

また、価格については以下のとおり(いずれも税別)。

  • HVFO103(60MHz光アイソレーション・プローブ):54万円
  • HVFO100-1X-TIP(HVFO100用±1V(x1)アッテネータ・チップ):7.6万円
  • HVFO100-5X-TIP(HVFO100用±5V(x5)アッテネータ・チップ)7.6万円
  • HVFO100-20X-TIP(HVFO100用±20V(x20)アッテネータ・チップ):7.6万円
  • HVFO100-40X-TIP(HVFO100用±40V(x40)アッテネータ・チップ):7.6万円
  • HVFO103-XMITTER(HVFO103用アンプ・モジュール):29万円
  • HVFO-1M-FIBER(HVFO用1mファイバー・ケーブル):2万円
  • HVFO-2M-FIBER(HVFO用2mファイバー・ケーブル):2.3万円

光アイソレーション・プローブHVFOの外観