PCは、スマートフォンやタブレットが普及した今でも、仕事の生産性を大きく左右するデバイスとして重要な存在だ。そして2017年には、仕事を取り巻く環境にも変化が予想される。果たしてPCはどのように変わっていくのだろうか。

「ワークスタイル変革」が本格化へ

家電量販店に並ぶPCの中でひときわ目を引くのが、マイクロソフトの「Surface」に代表される2-in-1型のデバイスだ。ノートPCとしてもタブレットとしても使えるので2-in-1と呼ばれる。その一方で、現実のオフィスでは何年も変わらないデスクトップPCを使用し、ノートPCの持ち出しは禁止、あるいは面倒な手続きが必要という職場も少なくない。

だが、政府の推進する「働き方改革」や「ワークスタイル変革」といった動きにより変化も見えてきた。日本経済の大きな課題である長時間労働を見直し、過労死の防止や生産性向上に向けた取り組みが期待される中、仕事のやり方が大きく変わる可能性がある。

仕事のやり方が変わるならば、それに応じたPCも求められるはずだ。この国を挙げての取り組みにPC業界としても貢献しつつ、低迷するPC市場の活性化につながれば、一石二鳥というわけだ。

世界のPC市場でシェアNo.1の中国レノボは、ワークスタイル変革により長時間労働は過去のものになると予想する。オフィスに限定せず、「自宅」や「ふるさと」などでのフレキシブルな働き方を実現することこそ、未来型企業への道だという。

レノボの「YOGA BOOK」。ペンタブレットにもなる平面キーボードが話題を呼んだ

米デルもまた、5年から10年先を見据えた近未来の仕事環境「Future Ready Workforce」を提唱。在宅勤務などのリモートワークを可能とすることで、個々の労働者が最大限にパフォーマンスを発揮できるようになるとのビジョンを描く。

デルが提唱する新しい働き方「Future Ready Workforce」