宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月20日20時00分、鹿児島県・内之浦宇宙空間観測所にて、イプシロンロケット2号機によるジオスペース探査衛星(ERG)の打ち上げを実施した。

同ロケットは順調に飛行を続け、打ち上げから13分27秒後にERGを分離した。

ERGが探査するのは、地球周辺の宇宙空間(ジオスペース)のなかで最もエネルギーの高い粒子が存在する「ヴァン・アレン帯」。1958年に発見されてから半世紀以上経つが、その詳しい仕組みなどは明らかになっておらず、ERGはこの謎の解明を目指す。

ヴァン・アレン帯の外側には、放送衛星や気象衛星が多い静止軌道があるが、磁気嵐の際には領域が広がり、衛星に障害を起こす場合がある。ERGによってメカニズムが明らかになれば、正確な宇宙天気予報が可能になり、こういった問題を避けられるようになることも期待される。

イプシロン2号機打ち上げの様子 (C) JAXA

なお、マイナビニュースではこの後も、大塚実氏による打ち上げの現地レポートを掲載する予定なので、楽しみにしていただきたい。