TISインテックグループのTISは、英字決算書をOCR処理でデータ化することができる「英字決算書 読取機能」を搭載した与信管理ソリューション「SCORE LINK(スコアリンク) 海外版」を2017年1月より提供する。

新たに提供される「SCORE LINK(スコアリンク) 海外版」では、それらの機能に「英字決算書 読取機能」が追加され、英字決算書の入力ミスによる事務リスクの軽減に加え、入力時間短縮による作業効率の改善など業務効率化が可能となる。

「SCORE LINK 海外版」による英字決算書のデータ化フロー(同社資料より)

SCORE LINKは、財務諸表入力業務を支援する「scoreENTRY(スコアエントリ)」、財務診断業務を支援する「scoreNAVI(スコアナビ)」の2つのパッケージで構成されており、国内の金融機関を中心に240社以上の導入実績がある。

scoreENTRYは、スキャナーとOCRで決算書入力を行い、読み込んだデータを11万語の勘定科目辞書で認識し、データベース化。scoreNAVIは、融資先の財務データを業種毎に解析し、粉飾や利益操作がないかを診断、取引先への財務診断レポートを作成する。

SCORE LINKのカバー業務領域(同社資料より)

今回の海外版は、これらの機能に加えて英字決算書読取用のOCRエンジンを搭載、アルファベット読取モード、数字読取モードでOCR読取時のモードを切り替え、自動でデータ化できる。システム画面や操作アシスト機能も英語化され、国内海外問わず利用できるようになった。

日本企業のグローバル化を背景に金融機関や商社、製造業を中心に海外企業への融資や取引は拡大傾向にあるが、海外企業への融資・取引には、自社の格付管理や与信管理システムに海外企業の英字決算書をデータ登録しなければらなず、負荷や誤入力リスクが高い傾向にあったことを、提供の背景として挙げている。今後は、決算書スキャン機能の中国語など多言語対応、勘定科目の自動仕分け対応などの機能をはじめ、随時強化していく予定。