総務省がMVNOの競争力強化のために取り組んだ一連の施策の現状を確認し、新たな施策を検討する「モバイルサービスの提供条件・端末に関するフォローアップ会合」が実施された。この会合で議論の中心となったのは、「SIMロック解除義務化」や「端末の実質0円販売の事実上禁止」の動向に関してだが、今回の会合の結果を受けて改訂されるガイドラインによって、端末価格はどのように変動すると考えられるだろうか。

フォローアップ会合のテーマはSIMロックと端末割引

2015年にSIMロック解除を義務化したのに加え、2016年には「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」の制定によって、端末の実質0円販売を事実上禁止するなど、これまで当たり前とされてきた携帯電話キャリアの商習慣に対して、相次いで大ナタを振るってきた総務省。その背景には、大手キャリアが3グループに収れんされ競争が停滞したため、従来の商習慣を変えることでMVNOの競争力を高め、キャリアとの競争を加速させて通信料金を引き下げたい狙いがある。

だが総務省は、現状の施策をもってしても、まだキャリアの対応に不足があると感じているようだ。それゆえSIMロック解除や先のガイドライン制定後の動向を振り返り、新たに浮かんだ課題への対応を進めるべく、10月から11月にかけて総務省の下部組織であるICTサービス安心・安全研究会が「モバイルサービスの提供条件・端末に関するフォローアップ会合」を実施。その結果を受けて、11月18日にはガイドラインの改正案が公表されている。

総務省はSIMロック解除義務化や今年4月のガイドラインの現状を確認し、新たな課題に対処するため「モバイルサービスの提供条件・端末に関するフォローアップ会合」を実施

この会合におけるテーマはいくつか存在しているが、大きなテーマとなっていたのは、やはり「SIMロック」と「実質0円禁止」の2つだ。

SIMロック解除に関しては、MVNOの競争力強化のため、SIM解除できるまでの期間を6カ月より短縮すべきという意見が多く挙がった。とはいえ、端末を購入した後すぐ転売し、毎月の通信料を踏み倒す悪質なユーザーが後を絶たない現状もある。そうしたことからガイドライン改訂案では、SIMロック解除ができるまでの期間は、割賦払いの場合100日程度(2017年8月1日以降)、一括払いの場合は支払いを確認できるまでと(2017年12月1日以降)、従来より大幅に短縮されている。

また現状、NTTドコモの端末と、KDDI(au)の非VoLTE端末以外では、中古端末などに同じキャリアのネットワークを用いたSIMを挿入しても、SIMロック解除をしていなければ通信ができない仕組みとなっている。この点も、MVNOの利用促進の観点から問題があるとの意見が挙がり、ガイドライン改訂案では2017年8月1日以降に発売される端末に関して、MVNOのSIMであっても、同じキャリアのネットワークであればSIMロック解除なしに通信できるようにすることとしている。