ソフトバンクは11月22日、IoT機器向けのLTE規格であるNB-IoT(NarrowBand-IoT)の実験試験局免許を同16日に取得し、商用サービスの提供に向けて同24日・25日にNB-IoTを用いた屋外での実証実験を千葉県幕張エリアにおいて実施すると発表した。なお、同実験は実験局を用いた屋外実験として国内初だという。

実験内容は、スマートパーキングに取り付けたNB-IoT方式のモジュールを用いて車の入庫・出庫によるNB-IoTの挙動などの検証で、実験用基地局数は900MHz帯NB-IoT基地局(実験試験局)1局となる。

同社では、今回の屋外実験を皮切りに実験の回数を重ね、2017年夏ごろのネットワーク構築を目指すことに加え、NB-IoTは2016年9月にスタートした「5G Project」の第2弾(多接続)となる。NB-IoTは、3GPP2が定める通信速度などに関する標準化規格「リリース13」に準拠しており、低コスト、低消費電力、エリアカバレッジの広さなどの特長を有している。また、既存のLTE基地局を活用できるため迅速なエリア構築が可能。

今後、普及が予想されるIoTサービスには想定される利用シーンにより、価格や速度、バッテリーライフやエリアカバレッジなど、ユーザーごとに異なる要望に応じ、さまざまなネットワークが必要だという。ソフトバンクでは、幅広いIoTニーズに対応するため、NB-IoTの商用化に向けて継続的に接続性などの技術検証を実施していく。