日本電気(NEC)は11月8日、アマゾン ウェブ サービス(AWS)のクラウド環境への移行支援を強化するため、NEC内でAWS技術専任として組織化したCoE(Center of Excellence)にて先端のAWSナレッジの集約を図るとともに、AWSの認定資格の最上位である「Solutions Architect Professional」をNECグループで育成、2017年度に50名体制に増強すると発表した。

また、クラウド基盤サービス NEC Cloud IaaSにて培ったクラウド運用のノウハウを活かし、AWS環境のモニタリングや自動化などによる新しい運用支援サービスを提供、AWS環境をより効率的に活用したいという顧客ニーズに対応する。これら支援体制強化の取り組みが評価され、2016年10月にAWSマネージドサービスプログラム(MSP)の認定を取得した。

既存のオンプレミス環境を最適な形でAWS環境へ移行するには、オンプレミス環境を詳細に把握し、AWSの各種機能を熟知したうえ、AWSの特性に合わせた形で、現実的な移行設計を行うことが重要だという。

これにより、200名以上のAssociateクラスのAWS技術者から厳選し、今後50名規模のProfessionalクラスのAWS認定技術者を育成することで、既存システム環境とAWSの適合を理解した上で、スムーズな移行を支援する。

またAWSでは、実際のビジネス状況に応じて柔軟にインフラ変更が可能だが、既存のオンプレミス環境の運用ノウハウがそのまま適用できるわけではないという。同社が保持するNEC Cloud IaaSのノウハウに基づく運用支援サービスを顧客に提供することで、顧客は運用負担を軽減し付加価値の高い作業に注力することが可能となる。

NECでは、AWSへの移行並びに運用支援の強化によりAWS関連事業売上を、今後2年間で累計120億円に拡大する計画だという。