セルシスは27日、「CLIP STUDIO PAINT」の最新バージョンVer.1.6.3を公開。同バージョンにて、アニメーションスタジオからの要望を受けた、制作現場での利用を想定した新機能が搭載された。

タイムラインパレット上でレイヤーのサムネイル表示が可能になった

今回のアップデートでは、同社に対しアニメーションスタジオが多く要望を寄せていた、アニメーションウィンドウのタイムラインパレット上における、レイヤーのサムネイル表示機能を搭載した。タイムラインの内容やセル切り替えの表示がわかりやすくなり、よりスムーズに作画作業を行えるという。表示設定はパレットメニューで変更可能となっている。

こうしたアニメーション機能の拡充は、同社が提供しているアニメ制作用オールインワンパッケージ「RETAS STUDIO」から「CLIP STUDIO PAINT」への乗り換えを見込んでの対応だ。今後は、「RETAS STUDIO」に含まれるツール群の代替・連携を進める見込みで、同パッケージ内「Stylos」と同様のハーフトーン表示機能の追加、所定の色以外の色もトレス線として認識して同パッケージ内「PAINTMAN」向けに出力できる機能、ラベルの色変更や、特定の範囲の目印などにも活用できるラベル機能の拡張などを予定している。

ライデンフィルム 大阪スタジオ「アルスラーン戦記 風塵乱舞」の利用事例

なお、「CLIP STUDIO PAINT」が2015年秋にアニメ制作機能を搭載して以降、アニメーション制作現場への採用は増加しているという。一例として、ライデンフィルム 大阪スタジオでは、「アルスラーン戦記 風塵乱舞」をはじめ、複数の作品制作で利用されている。