HMicroとSTマイクロエレクトロニクス(ST)は10月14日、使い捨て型スマート・パッチおよびバイオセンサーに向けた1チップ・ソリューション「HC1100」を発表した。同製品は現在量産中で、HMicroより入手可能となっている。

HC1100はHMicroとSTが共同開発したWiPoint技術および専用シリコンプラットフォームをベースとし、Wi-Fi、UWB(超広帯域無線)、医療業務用帯域(MBAN)向けの3種類の低消費電力無線機能と、複数のセンサ・インタフェース、ARM Cortex-M0プロセッサ、RAM(352KB)、電源制御回路を単一チップ上に搭載している。デュアルコアのARM Cortex-M0アーキテクチャは、STの超低消費電力設計技術と無線接続IPを活用し、長期にわたる安定動作を実現。また、複数のセンサ・インタフェースは心拍数、血中酸素濃度、呼吸のモニタに対応するほか、患者の活動をモニタ・検出するMEMSマイクロフォンおよびMEMSモーション・センサとのインタフェースにもなる。

HMicroはHC1100について「複数の情報をモニタする現状の有線プロトコルの廃止が、医療・産業機器におけるIoTの効率を最大化するものと考えています。最適化されたユニークなシリコン・プラットフォームの開発が、大量に存在するセンサの無線化ならびに使い捨て化を可能にします。当社は、医療処置とモニタ機器は維持しつつ、現在の医療環境においてケーブルのシームレスな削減を目指しています」とコメントしている。