NECソリューションイノベータは9月28日、香川県農業試験場の府中果樹研究所とともに実施している高級ブドウ生産支援技術の研究において、データ分析による収穫予測の自動判定を行ったと発表した。

シャインマスカットによる実証のイメージ

同実験は、2016年度の農林水産省「革新的技術開発・緊急展開事業」に基づく地域戦略プロジェクト(個別・FS型)事業の一環として実施。今回、研究した技術は同研究所が持つシャインマスカットに関する栽培データを利用し、栽培から出荷・流通まで生産者が活用しやすい作業環境で高級ブドウの品質管理と生産指導を可能にするものとなる。

同技術の実証として、シャインマスカットの房単位にICタグを付けた状態で品質を継続的に計測し、そのデータをクラウド上に蓄積して分析することで、データ分析による収穫予測の自動判定を行った。

これにより、勘や経験に頼らずに房ごとの収穫適期の判断が容易になったという。同社は今回の実証を受け、研究所とともに実用化に向けた技術開発を行い、データ分析による未来予測を利用した高品質なブドウの安定生産に貢献していく方針だ。