パナソニック システムネットワークス(パナソニック)は、経済産業省の公募事業の委託を受け、三井住友カード、大日本印刷との協働プロジェクトとして、10月1日より2017年2月12日(予定)まで、関西国際空港(関西エアポート)、なんばCITY(南海電気鉄道)、天保山マーケットプレース(海遊館)を実証フィールドとした訪日外国人に対する高度で先進的な決済・サービス等の新たな旅客体験を提供する実証実験を開始すると発表した。

経済産業省「IoT活用おもてなし実証事業」(関西/大阪)イメージ

本実証においては、「光ID多言語情報サービス」「インタラクティブショッピングサービス(店舗向け)」「手のひら認証決済サービス」の3つのサービスの実用性検証のほか、訪日外国人向け旅行メディアを軸とした送客・誘客施策の有効性の検証、及び、実証参加促進策としての誘客イベントを施策も実証の取組として実施する。

3社の役割は、パナソニックが実証とりまとめ、サービスコンテンツおよびシステム導入、三井住友カードは、加盟店契約、旅前・旅中プロモーション、大日本印刷は、手のひら認証決済サービスなどを提供する。

光ID多言語情報サービスは、光ID送信機能を搭載したデジタルサイネージ及びLED看板を用い、訪日外国人向けに見る人の母国語での情報提供を行う(対象言語:英語、中国語(簡体・繁体)、韓国語、タイ語)。また、利用者の属性に応じたレコメンド機能=情報出し分け機能を実装し、母国語での分かりやすい情報表示に加えて、見る人に合わせた情報表示による送客・誘客効果の検証も併せて実施する。

光ID多言語情報サービス実証イメージ

インタラクティブショッピングサービス(店舗向け)は、訪日外国人客を迎える店舗向けに、来店した訪日外国人との店員とのコミュニケーションをサポートするためのタブレット指差し会話支援ツールに加えて、光ID多言語情報提供サービスで用いる光ID看板と連携した来店者通知サービスを提供。店頭で光ID看板にスマートフォンをかざしている外国人の基本属性(国籍等)を店内に設置したタブレットに通知することで、店員から顧客への声がけをサポートする。

インタラクティブショッピングサービス実証イメージ

手のひら認証決済サービスは、訪日外国人客及び店舗側の決済利便性の向上に向け、生体認証(手のひら認証)決済サービスの試行を、天保山マーケットプレースにて実施。利用者は事前ダウンロードしたスマートフォンアプリを用いて、自身で掌紋(手のひら)を撮影、決済に利用するクレジットカード情報と併せて、手のひら認証決済サービスに登録することで、対象店舗での買い物時には、手のひらを店舗設置のタブレットにかざす「かんたん決済」を実現する。

手のひら認証決済サービス実証イメージ

さらに、三井住友カードが新たに提供する訪日外国人向け旅行メディア「JOURNEY of JAPAN」による観光地・観光施設の紹介及び同スマートフォンアプリを用いたクーポン配信機能を連動させ、送客・誘客を促す情報提供サービスを本実証において活用。光ID多言語情報提供サービスも含め、オンライン・オフラインを融合させた情報提供と訪日外国人の属性に応じた情報提供を組合せることでの送客・誘客効果の検証も同時に行う。