AppleがリリースしたiPhone 7シリーズ、そしてApple Watch Series 2。9月16日に発売され、日本ではシルバーウィークの連休を楽しんでいる人も多かったのではないだろうか。

筆者は、iPhone 7 PlusとApple Watch Series 2を携えて、これらの製品の発売日、弾丸出張で、サンフランシスコからニューヨークへ短い旅をしてきた。

秋のニューヨークは暑さも和らいできて、過ごしやすい季節。乾燥しすぎて水不足に陥っているカリフォルニアと比べて、湿度がある空気は日本人の筆者にとって心地よいものだった。

ニューヨークの街は馴染みのあるもので、基本的な地理や交通などにさほど苦労することはない。しかし、筆者の住むバークレーと違って、景色は数年でも一変するほどなのだ。東京が数カ月ごとに変化することに比べれば、緩やかではあるが。

今回、仕事とはいえ、旅の中でApple Watch Series 2を使うことになった。個人的に、とても楽しかったのは、歩いた軌跡を簡単に記録できたことだ。

もちろん、歩行経路のトラッキングはこれまでもiPhoneのアプリで実現可能だった。しかしApple Watch Series 2は、iPhoneとの接続が途切れていても、GPSを拾って、歩いた経路を記録することができる(ワークアウトのウォーキングをONにすれば良い)。

ニューヨークの友人とレストランで夕食を取り、SOHO地区のショップのディスプレイを眺めたり、イタリアのストリートフェスティバルを覗いたり。別れて、ホテルまでの徒歩を、道を間違いながらたどり着いたり。

そんな2時間足らずの夜のニューヨークの散歩の記録は、旅の思い出の1つになった。

もちろんGPSによるワークアウトのトラッキングは、ウォーキングやジョギングを楽しむ人に向けられた機能ではある。朝のウォーキングは、Apple Watch Series 2だけで出かけても、AirPodsで音楽を聴きながら、歩いた場所と距離を正確に計測し、Apple Payでコーヒーを手に入れられた。これが、本来想定される使い方だ。

旅先で歩き回るときにウォーキングをONにして場所を記録すると、見かけたお店を後から調べたり、自分の歩いたエリアについてふりかえることができる楽しさがある。

GPSロガーとしての利用もできる

Apple Watchで常に情報が確認できる点もありがたい。行き先を指定して徒歩のナビゲーションを実行しておけば、曲がり角を教えてくれるのは、便利だった。筆者がドジで、道を間違えた点を除けば。

日本でも歩きスマホは危険だが、慣れない街ということだけでなく、ここではいろいろと危ない場面に出くわす可能性がある。iPhoneなどのスマートフォンはひったくりの格好の的だからだ(※編集部注:松村氏がニューヨークを訪れた翌日、チェルシー地区で爆発事件が発生)。