9月17日(現地時間)、GNU Emacs開発チームはEmacsのバージョン25.1をリリースしたことを公式サイトで明らかにした。前回のメジャーリリースとなるEmacs 24.1を2012年8月にリリースしていることから4年ぶり。当初は2016年6月リリースを目標にしていたが、ちなみにバージョン24系は2015年4月にEmacs 24.5がリリースされていた。

ソースコードからコンパイルし、GNU Debian/Linux上で動作する「Emacs 25.1」(執筆時はソースコードのみ)

開発メンバーの1人であるNicolas Petton氏がメーリングリスト「emacs-devel」に投稿した内容によれば、シェアード/ダイナミックライブラリをEmacs Lispパッケージのように読み込み可能にし、2Dグラフィックライブラリ「Cairo」の試験的サポート、Emacsバッファにネイティブウィジェットを埋め込める新機能「XWidget」などが加わっている。GTK3とWebKitGTK3がインストールされている環境では自動的に有効となり、Emacsバッファ内でWebブラウザーのような動作が可能になる。

その他にもTLS/SSL証明書の有効性を確認するネットワークセキュリティ機能の拡張や、Unicode文字を容易に挿入するための機能、引用符を正しく表示させるための「electric-quote-mode」など多くの改善が加わった。