ホームボタンは「ボタン」ではない

iPhone 7 / 7 Plusのホームボタンは「ソリッドステート」、すなわち、機械的に押し込める構造から、圧力を検知するタイプに変更された。これは、ディスプレイの3D Touch、Apple WatchやMacBookなどのForce Touchと同様の、Appleが最近採用を続けているインタフェースのトレンドに準ずる。

ほかのデバイスと同様、iPhone 7のホームボタンは、押し込むとTaptic Engineによる「コツ」というフィードバックが返ってきて、押し込んだことを伝えてくる。もちろん、ボタンは物理的には動いていない。

筆者はタッチアンドトライと、レビュー期間となった5日間、この新しいホームボタンを試してきたが、初めは上手く操作できなかった。

物理的な動きがないボタンを使いこなすことができず、2度押ししてタスク切り替えをしようとして、長押しのSiriを起動してしまったり、こんどは押し込まずに2度押しして画面上部を手前に引き寄せるReachability(簡易アクセス)と認識されてしまったり。

おそらく多くの人が、こうした慣れない感覚を経験するはずだ。

新しいホームボタンは、ほかの感圧デバイスのように、どのくらい力をかけるとクリックと認識するか、を調整することができる。標準は2だが、より弱い力で反応する「1」、強い力で反応する「3」から選択できる。

使い始めて、慣れない場合は、3に調整してみると、より押し込まれなければ反応しなくなり、以前のホームボタンの感覚に近くなる。3日間ほど「3」で利用し感覚をつかめたら、筆者は「1」に変えた。その方がスムーズな操作性を体験できたからだ。