ヤフーは2日、「Yahoo!天気」「Yahoo!防災速報」など40種類以上のWebサービスとIoT製品の連携プラットフォーム「myThings Developers ベータ版」を公開した。同プラットフォームは、Yahoo! JAPANの各サービスをIoT製品と連携するプラットフォームで、事業者や個人開発者が独自のサービスを展開できるようにベータ版は無償で提供される。

たとえば、Yahoo!JAPANの防災速報情報をmyThingsプラットフォームを通して開発者プロダクトで通知したり、同社運営の日用品ショッピングサイト「LOHACO」に登録してある商品をプロダクトのボタンでカートに自動で入れるなど、サービスとプロダクトの連携が広がる。

事業者や開発者は自社のWEBサービスやIoT製品のAPIを公開することも可能で、APIを公開することでIoT製品を通じて自社サービス利用を促進できる。特設サイトには仕様や手順も掲載されているが、ベータ版と2017年春に公開予定の正式版トライアルについては、商用利用でない限り個別契約は不要で、料金はかからず、3つまでのサービス(各サービス最大ユーザー数100)となっている。

また、同社ではソニーモバイルコミュニケーションズが開発中の「Xperia Projector」とmyThingsプラットフォームが連携するサービス開発の検討、オムロンの見守りネットワークカメラセンサー「ヒューマンビジョンコンポ 家族目線」においても連携サービスの検討に基本合意していることを明かしている。

今回のベータ版公開について同社は、2020年には300億台にも達すると言われる国内IoT製品の勢いに言及したうえで、IoT製品の製造には、Webサービスやアプリの開発、サーバやネットワーク環境の構築などハードウェア製造以外の工程が必要になるため、新規事業者やノウハウを持たないメーカーにとって大きなハードルとなっていることを指摘。今後正式版の提供に向けてAPIを拡充し、大手からスタートアップまで多くの事業者に利用していただけるプラットフォームに成長させたいとしている。