パナソニックは8月2日、山形大学工学部電気電子工学科の東山禎夫教授と共同で、OHラジカル生成量を従来比で10倍に高めた高機能帯電微粒子水「ナノイーX」デバイスを開発したと発表した。

ナノイーXデバイスは、OHラジカルの生成部である対極板の形状を、従来の同心円ドーム形状から4本針形状に変更したほか、放電方式を従来の「コロナ放電」から、集中的に放電できる「マルチリーダ放電」に変更させることで、OHラジカルの生成量を高めることに成功したと言う。

なお同社では、麻布大学の阪口雅弘 教授を総合監修者として、スギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、ススキ、シラカンバ、ヨモギ、オリーブ、ビャクシン、モクマオウ、ハンノキの花粉およびペットやカビ、ダニ、昆虫などに由来したアレル物質に対して、約6畳の空間で24時間の曝露試験を行った結果、非曝露と比較してアレル物質量の低下が見られ、アレル物質の分解が確認されたとしており、これにより、屋内空間での空気の浄化効果や脱臭効果をさらに向上することが可能になったと説明している。

従来の放電方式(左)と、今回採用した充電方式(右)