ミラクル・リナックスは7月27日、大規模システム向け統合監視サーバの最新版「MIRACLE ZBX8300」の受注を8月15日から開始すると発表した。価格は470万円(税別)~。

MIRACLE ZBX8300の外観

新製品を含むMIRACLE ZBX8000シリーズは、同社の統合監視ソフトウェアである「MIRACLE ZBX」のほか、監視サーバ専用にチューニングしたLinuxサーバOS、監視に必要なソフトウェア、クラスタ・ソフトウェアなどをハードウェアにインストールした状態で提供するハードウェア一体型のアプライアンス。

新製品は、提供中の「MIRACLE ZBX8220」の後継製品であり、同梱する「Zabbix」のバージョンを2.2から最新の3.0にすることにより、サーバとエージェント間のセキュア通信を可能にしているという。

新製品は、Windowsや各種商用UNIX、最新バージョンに加えて古いバージョンのLinuxなど多様な環境でセキュア通信の機能をサポートしているとのこと。Amazon Linuxにも対応し、特に通信の暗号化が必須の要件となるクラウドでもユーザーのIT環境の安全な監視を実現するとしている。

これにより、インターネット経由でも安全に監視可能になり、遠隔地で監視する場合やハイブリッド・クラウド環境の監視でも利用可能としている。さらに、高可用性ソフトウェア「CLUSTERPRO」のOEM製品である「MIRACLE CLUSTERPRO X」を標準実装し、監視サーバ停止時には自動的にフェイル・オーバーして監視業務をすぐに継続するという。

プロセス障害を自動復旧可能な「シングル構成」とハードウェア障害にも対応可能な「クラスタ構成」の2種類の構成から選択可能で、監視サーバ自身の障害に自動対応できるため、システム全体の可用性の向上が見込める。

ハードウェアには、富士通のPCサーバである「FUJITSU Server PRIMERGY RX2530 M2」を採用。さらに、2016年秋にオープンソースの運用統合ソフトウェアである「Hatohol」の機能追加を予定している。

これにより、システム監視オペレータ向けの見やすいイベント画面を提供するほか、オンプレミスとクラウドのハイブリッド環境のシステムや、既存のオープンソース監視ソフトウェアであるZabbixや「Nagios」環境を統合したシステムの一元監視が可能になるという。

各タイプの価格は以下の通り。

タイプ名 説明 価格(税別)
MIRACLE ZBX8300 1年サポートパック 1台構成タイプ、サポート1年付き 470万円
MIRACLE ZBX8300 5年サポートパック 1台構成タイプ、サポート5年付き 830万円
MIRACLE ZBX8300 クラスタ1年サポートパック 2台のクラスタ構成タイプ、サポート1年付き 690万円
MIRACLE ZBX8300 クラスタ5年サポートパック 2台のクラスタ構成タイプ、サポート5年付き 1200万円
MIRACLE ZBX8300 1年延長サポート 1台構成タイプの1年延長サポート 150万円
MIRACLE ZBX8300 クラスタ1年延長サポート 2台のクラスタ構成タイプの1年延長サポート 180万円