3.個人年金

民間の生命保険会社が扱っている積立型の保険です。毎月(若しくは、半年払い・年払い)決まった金額を積み立てて、60歳などの受け取り年齢になったら受け取ることができます。

受け取り方は、10年間などあらかじめ受取期間と金額を確定しておく「確定年金」と、 生きている間はずっと受け取れる「終身年金」です。終身年金には、亡くなる年齢にかかわらず受取期間が保証される「保証期間」が、ついているものもあります。

個人年金のメリットは、所定の要件を満たすと所得税の控除の対象になること。最大で所得税分4万円、住民税分2万8,000円を、税の対象から減らすことが可能です。また、保険会社に申し込むので、勤務先が変わっても続けることができます。ただし、短期間で解約すると、積み立てた金額よりも戻ってくる金額は下回る恐れがあります。

老後資金の準備は預貯金でもできますが、上記の仕組みを活用すると、税金面での優遇があります。自身が使えるものを選んで、是非チャレンジしてみてくださいね。

筆者プロフィール:加藤梨里
ファイナンシャルプランナー(CFP)、慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科 特任助教
保険会社、信託銀行を経て、ファイナンシャルプランナー会社にてマネーのご相談、セミナー講師などを経験。2014年に独立し「マネーステップオフィス」を設立。専門は保険、ライフプラン、節約、資産運用など。大学では健康増進について研究活動を行っており、認知症予防、介護予防の観点からのライフプランの考え方、健康管理を兼ねた家計管理、健康経営に関わるコンサルティングも行う。